令和1年6月 定例会(第2回)06月13日
秋山忍 議長 一般質問を続けます。 3番、眞野義行議員。 〔3番 眞野義行君登壇〕 眞野義行 皆様、こんにちは。議席番号3番、政友クラブ、眞野義行といいます。この3月までは、若くかわいらしい中学生を前にいろいろ前で偉そうに話をしてきたんですが、今日はまるで環境の違う、少し古目の中学生の皆さんを それでは、通告に基づきまして、人生最初の一般質問をさせていただきます。 今回の質問は、大きく分けて3つです。 大問1は、成田市総合計画NARITAみらいプラン、第5節1-2「魅力ある国際性豊かな観光地づくりを推進する」に関する質問です。大問2は、同じく成田市総合計画NARITAみらいプラン、第3節3-1「国際理解を促進する」に関する質問です。大問3は、成田国際学校構想についてです。 それでは順に質問をさせていただきます。 まず大問1です。 「魅力ある国際性豊かな観光地づくりを推進する」という目標のもと、12年後の成田市のあるべき姿として、「充実した観光施設が整い、本市の観光情報が適切に提供されています。また、多くの訪日外国人旅行者に満足してもらえる国際性豊かな観光地が形成されています。」と記されています。そのための現状分析と課題として、「観光に関する市民意識を向上させることで、ボランティアガイドの育成など、観光客の受入れ態勢を強化し、国内外問わず観光客が快適に過ごせる観光地づくりが必要とされています。さらに、訪日外国人旅行者は、増加傾向にあることから、トランジットツアーの実施や多言語対応での案内など、外国人が気軽に訪れることができる受入れ環境のより一層の整備が求められています。」とあります。 皆さんもご存じのように、来年、東京でオリンピック・パラリンピックが開催されます。オリンピック憲章第2章、IOCの使命と役割の15項に「オリンピック競技大会の有益な遺産を、開催国と開催都市が引き継ぐよう奨励する。」とあります。IOCはオリンピック・レガシーの分野として、スポーツ、社会、環境、都市、経済の5分野を定めています。レガシーとは遺産という意味で、特にオリンピックでは、オリンピック後の施設有効利用やスポーツ・ボランティア面での人材育成を意味します。 例えば、2012年のロンドンオリンピックでは、人口34万5,000人都市のコベントリーが、サッカーのホストシティーとして300人の都市ボランティアを採用しました。ボランティアガイドに対する基本的な考えは、コベントリーにいらした旅行客を町の最前線でおもてなしするということ、その方々の体験をすばらしく質の高いものとすることでした。また、さらに重要視していたことは、将来、ボランティアを経験した人たちが、オリンピックのその先の機会においても活動を行おうとするボランティア遺産をつくっていくことでした。 そのロンドン大会、コベントリー市、都市ボランティア総括責任者、デイビッド・バウイ氏が、昨年の9月9日に成田市で開催された都市ボランティア募集説明会で講演をされました。ここでこの講演の一部を紹介します。 都市ボランティアの役割に競技会場への道案内があります。フレンドリーでヘルプフル、礼儀正しく、そして積極的に誇りを持って活動することが求められました。競技会場内で活動する大会ボランティアは、運営側の業務を裏方としてサポートするのがその役割ですが、都市ボランティアはそれとは異なり、ボランティア自身がその都市を代表して人と接していきます。全ての観客に対して、競技会場に向かう動線上において、最初の体験を与えるのが都市ボランティアです。オリンピックにおいては、もちろん競技観戦から得る印象は大きいですが、都市の印象から得るものが第一印象として大きなインパクトを得ます。 また、このようにも述べられました。 オリンピックのときに、都市ボランティアに参加した人の心に残るもの、それはまちに対する誇り、プライドです。あの一大イベントに参加したのだ、私があそこにいたからできたのだという思いを抱ける一生に一度の貴重な機会です。本日皆様にお伝えしたいメインメッセージはただ一つ、この機会を絶対に逃さずに参加してもらいたいということです。 コベントリー市では、オリンピックでのボランティア親善大使が大成功に終わった後も、コベントリー市の親善大使としての活動を続けています。2018年現在、その数はふえ続け400人になっています。それは、オリンピック後のボランティアの方々の感想にもあらわれています。それらの一部を紹介します。 「社会性が身について人とのつながりができた」、「地域のコミュニティに参加することで使命感や達成感を得た」、「まちへの理解がさらに深まった」などです。ボランティアガイドを経験することで、さらに自分のまちを愛するようになったという感想が多く寄せられました。 さて、オリンピックまで残り407日。これをビジネスチャンスと捉え、シティプロモーション部観光プロモーション課(成田ブランド推進室)を中心とし、成田空港株式会社の協力のもと、平成27年3月から成田空港トランジット&ステイプログラムをスタートさせました。海外からの旅行者で、乗り継ぎのために空港で長時間過ごさなければならない方々に、日本の文化・伝統を紹介し、何よりも成田市及び周辺地域の魅力を伝えるために旅行案内をするというすばらしい企画です。成田市を単なる通過都市にしないために、韓国の仁川空港での実施実績をもとに企画されたものです。 私も実際に空港に行き、この活動の一部を拝見させていただきましたが、日本の伝統文化を体験されている海外からいらっしゃる旅行者の方々の表情は、皆とても生き生き明るいものでした。空港株式会社のオリンピック・パラリンピック専門部の方のお話によりますと、やはりSNSの威力が強く、ツアーのことや日本文化体験のことを事前に理解して空港に来られるようになっているそうです。また、現在では約半数の旅行者がリピーターとなって、むしろ乗り継ぎ時間、これを楽しみだとおっしゃってくれる方がふえているそうです。 ここで私の体験談、少しだけ話させていただきますが、およそ30年くらい前にニュージーランドに行ったときに、車で国を大体10日ぐらいかけて放浪の旅に出ていたんですが、あるモーテルに泊まったときに、そこで受け付けをやってくださったおばあちゃまがとてもいい方で、1泊したんですけれども、そのときに最後、ビールが余ったので、そのおばあちゃまにビールを渡して飲んでくださいと。そして、それから10年後。そのおばあちゃんとの出来事がすごくうれしくて、また、たまたまニュージーランドに行く機会があったのでもう一度行ったんですが、何よりももうそのモーテルに行こうと思いました。そうしたら、今度はそこでおじいちゃまが対応してくださいました。10年たっておばあちゃんじゃなくておじいちゃんになって、何かどうしたんだろうという不安はあったんですけれども、そのおじいちゃまにもやはり1泊、同じ部屋に通していただいたんですが、最後お別れするときに、やはり今回もビールが余ってしまったのでビールをお渡ししたんです。そしたら、おじいちゃんが最後一言、わかったって、君が来る次の10年後までこのビールをとっておこう。もう感動して、これは涙が出ちゃいました。 何の話かっていいますと、そのときに当然おじいちゃんと記念撮影をしたんですけれども、観光をプロモートするというのは人をプロモートするということだなって。その美しい風景、写真、いっぱいあって、パンフレットの写真もいっぱいあったんですが、何より10年たっても20年たっても色あせないのは、そのおじいちゃんと撮った写真の1枚です。つまり、観光で人を育てるというのは、人が育たないと観光が育たないんじゃないか。それはすごく自分の体験としてあります。 ですから、このトランジット&ステイプログラムでリピーターが多いというのは、SNSで見ますと、全てボランティアの方とのツーショットがアップされています。きれいなお寺、古い由緒あるお寺というよりも、その人とどう絡んだかということが写真として残っている、これがリピーターをふやしている。これは実にすばらしい。 私は教員をやっていましたが、全くこのことを知りませんで、こんなにすばらしいことをやっているなら、ぜひ皆さんに紹介したいなと一生懸命思って、今しゃべっているわけですが、ただこのすばらしいプログラムなんですが、実は心配なところがあります。それは、プログラムに参加されているボランティアの方々の年齢的な問題です。この後、お答えの中で話が出てくると思いますけれども、年齢層が非常に高く、スタート段階から高齢化の問題があるんです。そのことで、もっと宣伝をすれば若いボランティアがふえるんじゃないか、そのための施策はないものだろうかと、そういったことの趣旨で、今提案をしているわけです。 オリンピック・パラリンピックを目前に控え、成田市の若者がこういうプログラムに参画しないというのは、実にもったいないんじゃないかと、そう思っているわけです。ボランティア面での人材育成というのは、全てのオリンピックでの最重要視されることです。 そこでお聞きします。 先ほどから何度も繰り返していますが、成田空港トランジット&ステイプログラム等のボランティアガイドの現状について、そして、若年層の英語案内ボランティアへの参加機会の提供について、最後に、オリンピック・パラリンピックに向けたボランティアガイドの育成と大会後の活用を絡めてお答えください。 次に、大問2です。 NARITAみらいプラン、第3節の3、基本目標達成「国際性豊かなまちづくり」についてお伺いします。 まず1つ目の質問です。 基本目標達成のために、その基本施策として、「国際理解を推進する」とあります。国際理解という言葉は誰もが耳にした言葉ではありますが、いま一度、教育委員会が考える国際理解教育とは何か、そのことについてお尋ねしたいと思います。 次に2つ目です。 同じく基本施策「国際理解を推進する」の中の12年後の目指す姿についてお伺いします。 その姿として、「多くの市民がグローバル化に対応し、多様な文化や価値観を受け入れ、英語で自分の思いを発信するコミュニケーション能力が向上しています」とあります。学生のみならず、市民のレベルで英語を使って自分の気持ちを伝える能力が向上しているという目標は、壮大なドラマ、これは一大スペクタクルだと思います。もし実現できるようなことがあれば、これはまさに国際空港がある都市成田ではなくて、国際都市成田になると思います。 実は、私はこの意見には大賛成で、何とか議員としても協力したいなと思っているんですけれども、ただ具体的な方策がないと、もう残り9年しかありませんが、果たしてこの目標は達成できるのであろうかと、そこは不安になります。 成田市の小中学生は、英語の授業の中で日常的にALT、外国人講師と接することができるために、外国からいらっしゃる方々になれています。全く恐れることはありません。本当にフレンドリーに授業ができます、小学校も中学校も。が、高校生あたりから英語を話す外国の人たちがなぜか苦手になってきます。これは急速になっていきます。理由はあるんですが、今日は述べません。そして、大人になると恐怖心を抱く人さえいます。この恐怖心は何か。町なかで英語で話しかけられると、まず心臓の心拍数が急激に上がります。その次に血圧が上昇します。最後、顔が引きつります。そして逃げ出します。 この「逃げる」という表現については、実は、小中学校に配られる教育委員会からの「あなたは外国人に話しかけられたらどうしますか」という項目の最後に、選択肢として出てきます。その1個前が、黙ってスルーする。最後に、逃げるということ。この逃げるということが果たして適切かどうか。私は実は適切だと思っているんです。実際に逃げる人はいませんが、少なくとも心の中ではばっと距離を置いちゃう。これを直さないとなかなか難しい。 じゃ、一体どうしたらいいのかと。簡単な話なんですが、日本語で答えればいいんです。日本に来ている海外の方々は、日本に来て、日本語を話そうとして一生懸命来られる海外の方に出会ったこと、私は一度もありません。中国語、韓国語、フランス語、英語、ドイツ語、スペイン語、全て自分の国の言葉で話しかけてきます。日本人は元来、非常に真面目な人間ですから、しかも英語も一生懸命やらなければならないという刷り込みがありますので、だから外国人と見ると、何か英語をみんなしゃべる人と。話しかけられると英語で話さなきゃいけない。プレッシャーがかかっちゃう。そうじゃない。日本語でちゃんとやれば、話したいことはきちんと話せば、目を見て話せば必ず伝わる。そうやって日本語を教えてあげればいいんです。だけど、現実にはそうはいかない。文科省も含めて、英語がしゃべれない日本人ってもうさんざん言いますから。しゃべれなくたって別に問題ないんですけれども言いますから。 私は教員をやっているとき、保護者と話をしますと、大型スーパーに勤めていらっしゃる方なんかは、実際ばあっと言われると、多分トイレへ行きたいんだろうなと思うんだけれども、言われていることはわかるけれども、とっさにどう助けるための一言を言ってあげていいかがわからないと。駅前で、この間も買い物に行ったら、ちょっと何か外国人の方で道に困っている人がいたと。声をかけてあげたいんだけれども、何てかけていいかわからない。それは、実は基本的なルールがあるんですけれども、その最初の発話、発問、これができないためにうまくできない。保護者の方、こうも言います。私は何とかして出川哲朗さんよりうまくしゃべりたい。あの出川イングリッシュは実は非常に有効な手段です。一生出川イングリッシュでは困りますが、あの発想が皆さんにもっと気楽にできればいいかなと思うんです。 結果、これだけ多くの外国人が訪れているまちで、しかも実際に会話するチャンスがあふれているのに、一部の英語で会話する自信のある方を除くと、何ら交流が持てない。また、参道の方々にお話を聞いたんですけれども、やっぱり参道の方々もちょっと高齢化は進んでいるんですが、お年寄りの方だと、もう今さら英語を話さなくてもお客様のほうが楽。 若い方たちの中には、やっぱりやってみたいという方がいるんですけれども、こういった現状で、先ほどのみらいプランに戻りますが、約9年後に「多くの市民がグローバル化に対応し、多様な文化や価値観を受け入れ、英語で自分の思いを発信するコミュニケーション能力が向上しています」という壮大な目標を達成させるためには、約3年過ぎたんですが、PDCAサイクルの実施が極めて重要になると思います。 そこでお尋ねします。 NARITAみらいプラン第1次実施計画の英語科研究開発事業においてのPDCAサイクル実施状況及びアクション部分のローリング作業の進捗状況についてお教えください。 最後、3つ目です。 平成15年に成田市が国より認定された国際教育推進特区の特別措置は、平成21年から教育課程特例校に名前が変わったものの、合計15年続いています。これらの教育の結果、これはすばらしい、成田市独自のすばらしい成果だと思います。確かに成田市の児童生徒は、外国人に対して物おじせず、ALTとのコミュニケーション活動を活発に行えるようになっています。しかしながら、中学生の場合、例えば修学旅行などで初対面の外国の旅行者と話しかける場面になると、物おじしてちゅうちょする場面が出てきます。それは発達年齢的なものもありますが、決められた枠内での活動はできるんです、スムーズに。そうじゃなく、自分のイマジネーションを使った活動の場面になると、なかなかちゅうちょするというのは、やはり中学生を見ていて、ここを変えないとなと思うところの1点ですね。 そこでお尋ねします。 現在、成田市の小中学校で、ALT以外の外国人とのコミュニケーション活動を設定されている学校があるのでしょうか。 すみません、大問3が残っていました。 同じく、NARITAみらいプラン、第3節の3-1、4年間の取組の方針の中に、「外国人児童生徒に対し、学校生活・日常生活への適応を図ることができるよう支援します。」とあります。 成田市は現在、日本語教育補助員を小中学校に配置し、外国人児童生徒等の教育支援を行っています。これは、先般、大和議員のほうからも同じ話がありましたが、しかし、この日本語教育補助員の方々は、各小学校に駐在しているわけではなく、複数校のかけ持ちです。日本語を話せず読み書きもできない児童生徒が、1週間のうちの2日以上、日本語教育補助員からの支援を受けられない現状があります。もちろん、彼らの中には、向上心にあふれ、学習意欲が高く優秀な子もいます。そういった子たちは1年から2年の間に日本語を習得し、2年くらいたつと小学校の4年生、5年生ぐらいまでの漢字も読み書きができます。しかし、それでも日本にある入試にはうまく対応できません。ここは小学校と中学校の大きな違いです。ですから、高等学校進学の際の進路指導のときには、受け入れ先がないという現実があります。これは後のインターナショナルスクール設置という構想につながっていくんですけれども、どうしてもこの優秀な海外から来ている子供たちをうまく導いてあげることができないというのが、困った現状としてはあります。 また、この問題は教職員の負担にも大きくつながっています。例えば、英語圏から来た外国人児童生徒について例を挙げましょう。皆さんは英語科の先生がいるから大丈夫じゃないかと思われるかもしれませんが、中学校では3年間、各学年に英語科の先生がいるとは限りません、学校の規模で。そうすると、特に3年生と1年生ではまるで学校の生活の内容が違ってしまいますので、3年生で受験を迎えて、テストとかいろんな対応をしなきゃいけないときに、その当該学年に英語の教師がいないということは、結果、日本語補助教員もいないし、英語でコミュニケーションをとってくれる教員もいないということ、これは実は放置されているというのに近い状態になるときが多々あります。かなり向学心に燃える子供たち、本当にかわいそうな場面がいっぱいあります。 あと、試験と評価も大変難しいです。つまり、英語を母国語としてアメリカから来る生徒も、英語の試験は100点とれません。なぜか。日本語が読めないからです。もちろん英訳をしたり、平仮名が読めたらルビを振ったりしてあげますが、英語ですらこういう状況になります。これが日本の長い歴史、文化伝統を教える社会、いろんな科学用語が出てくる理科、もう数学も同じです。全ての教科で、非常に教育について不利益をこうむることが起こっている。 これからもう外国人就労者がふえるということ、新しい法制がこの4月に制定されて、これから5年間で約35万人の外国からの就労者を受け入れるということ、この間も会派の勉強会で総務省の方のレクチャーを受けてきましたが、この現状を鑑みると、インターナショナルスクールを成田市につくることは、今後、海外の貴重な労働者を成田市に招き入れるには非常に必要な施設ではないかと、私は日常を見て痛感することがあります。 今回は、教育委員会にインターナショナル設立についての手だて、発想があるのかどうかをお伺いすることでとどめておきますけれども、ただ、東京には約16校のインターナショナルスクールがあります。その中で高校資格を認められるのが6つあります。ところが、千葉にはゼロです。国際都市を抱えて、国際医療福祉大学を抱えて、市場を国際輸出拠点にして、国際インターナショナル、いろいろグローバルという話はいっぱいみらいプランにも出てきますが、果たしてその学校という施設がそこに存在しないのは、貴重な優秀な海外からの労働者を成田市から逃がすことになってしまうのではないかと、そういう非常に強い思いがあるので、こちらを最後の質問とさせていただきます。 私の質問は以上です。どうもありがとうございました。 秋山忍 議長 小泉市長。 〔市長 小泉一成君登壇〕 ◎市長(小泉一成君) 初めに、眞野議員の海外でのエピソードを聞かせていただきまして、最初、10年前にビールを渡したおばあちゃんはどこへ行っちゃったのかなと、その辺がちょっと気になりました。 それでは、NARITAみらいプラン、ボランティアガイドの育成についてのご質問からお答えいたします。 まず、トランジットツアーなどのボランティア高齢化の現状と若者の育成における成田空港トランジット&ステイプログラム等のボランティアガイドの現状についてでありますが、成田空港トランジット&ステイプログラムは、成田空港で乗り継ぎする外国人観光客や成田市に宿泊する外国人観光客に、ボランティアガイドの案内により空港周辺の自然や文化を体験していただき、本市の観光の魅力を発信してもらうことを目的に、空港会社を初めとし、国や県、周辺市町と連携を図りながら、平成27年3月から実施しております。 本年3月現在、登録しているボランティアガイドは221人、年齢構成として、50代の方が全体の19%、60代の方が43%、70代以上の方が24%で、50代以上の方が全体の86%を占めております。全てのボランティアガイドは英語で案内ができ、そのうち1割を超える方が、英語のほか、中国語、韓国語、スペイン語などでの対応も可能であり、知識豊富なガイドにより大変好評をいただいており、平成30年度は1万2,278人の方々に参加いただき、平成29年度の7,023人を大きく上回る参加がありました。 また、成田空港トランジット&ステイプログラム以外にも、成田山新勝寺などで活動する成田ボランティアガイドの会では、約50人の会員登録があり、英語のほかスペイン語での対応も可能であり、国内外から訪れる参詣客におもてなしの心で日本の魅力を知ってもらう活動をしておりますが、成田空港トランジット&ステイプログラムと同様に、年齢構成は50代以上の方が大半を占めております。 次に、若年層の英語案内ボランティアへの参加機会の提供についてでありますが、成田太鼓祭では、成田国際高校の生徒による英語でのイベント案内、成田エアポートツーデーマーチでは、国際医療福祉大学の学生によるスタート受け付け、成田祇園祭では、成田高校の生徒による山車の案内放送、外国人観光客向けに成田市の夜の観光魅力を紹介したナリタノヒカリのイベントでは、成田航空ビジネス専門学校の学生による会場案内など、各種イベントに様々な協力をいただいております。 今後も、学校への情報提供や市のホームページ、成田市観光協会のホームページ、FEEL成田でボランティアガイドの募集の周知を図るとともに、引き続き、空港会社やエアライアンを初めとする民間企業などと連携を図りながら、若年層へのボランティア参加機会の提供に努めてまいります。 次に、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けたボランティアガイドの育成と大会後の活用についてでありますが、千葉県において昨年募集した都市ボランティアにつきましては、競技会場の周辺駅や空港などで交通案内や観光案内などを行うものであり、県内では5つのエリアに配置され、うち成田市内エリアでは、JR・京成成田駅などで300人の方々に活動いただくこととなっております。 この成田市内エリアの都市ボランティアには434人の応募があり、その選考、育成及び運営については本市が行うこととなっております。現在は書類選考を終え、今後は面接を経て、都市ボランティアとしての基礎知識や本市の交通案内及び観光案内についての理解を深める研修などを行い、大会開催時及びその前後の期間に活動していただくこととなります。 大会終了後につきましては、都市ボランティアの活動により身につけた知識や経験を生かして、本市のスポーツツーリズムの推進にご協力いただくためのスポーツツーリズム人材バンクへ登録していただくほか、観光ボランティアガイドとしても活動していただけるよう、働きかけてまいります。 なお、英語科研究開発事業及び成田国際学校構想についてのご質問につきましては、教育長よりご答弁申し上げます。 秋山忍 議長 関川教育長。 〔教育長 関川義雄君登壇〕 ◎教育長(関川義雄君) 私からはNARITAみらいプラン、英語科研究開発事業についてのご質問からお答えいたします。 まず、国際理解教育についての教育委員会としての見解についてでありますが、本市はNARITAみらいプランにおいて、成田国際空港を擁する町として市民が国際性や世界的視野を育むことができるよう、空港の立地を生かした国際性豊かな取り組みを推進することが大切であるとし、国際交流イベントや交流事業など、多種多様な方法により国際交流を図ることで、外国人と互いに理解し合い、ともに暮らしやすいまちづくりを推進しております。 また、市民の国際理解を深めるため、英語教育や国際理解教育、異文化体験事業の拡充など、国際的視野を育むような学習機会の充実に努めております。 教育委員会といたしましては、英語を用いて積極的にコミュニケーションを図ることのできる児童生徒の育成、外国人に対して物おじしない児童生徒の育成、他国の文化に触れることにより、自国の文化も大切にできる児童生徒の育成、この3点を目指す教育が国際理解教育であると捉えております。 次に、PDCAサイクル実施状況についてでありますが、全ての小中学校で実践している英語教育につきましては、大学教授や県の指導主事、高校教員、市内小中学校教員からなる成田市小中学校英語教育に関する検討委員会を年4回開催し、広くご意見をいただき、英語科研究開発事業の検証を行っております。 また、毎年実施している成田市英語科アンケートにより、児童生徒、保護者、教員からの意見や評価をもとに、翌年の指導案を見直すとともに、教員を対象とした研修会をより効果的に行えるよう改善を図っております。 本年度は夏休みの研修として、ALTによるワークショップと大学教授の講演を予定しており、日本人教員とALTがともに学ぶことができる研修を企画しております。 ALTと児童生徒が1対1で英語面接を行う英語効果測定についても、これまでの3段階評価から4段階の評価に変更することにより、児童生徒の英語によるコミュニケーション能力をより細かく測定できるように昨年度見直しを行いました。今後、数年間の経年変化を分析し、英語科研究開発事業の改善に生かしてまいります。 次に、ALT以外で外国人とのコミュニケーション活動の設定はあるのかとのことでありますが、多くの小学校では年間数回、地域の外国人や他校のALTを招聘し、国際交流会を行っております。また、成田山表参道や成田空港、校外学習や修学旅行などにおける外国人へのインタビュー活動や、外国人留学生を学校に招き、英会話を通して交流を行っている小学校や中学校もあります。 教育委員会といたしましても、研修会などを通して、これらの各校独自の取り組みを市内の教員に広め、児童生徒がALT以外の外国人とも触れ合うことのできる機会がさらにふえるよう、支援してまいります。 次に、成田国際学校構想についてのご質問にお答えいたします。 外国人就労者の子供たちのための国際学校についてでありますが、本市では日本語支援を必要としている外国籍児童生徒に対応するため、日本語教育補助員を配置しております。本年度はスペイン語、タガログ語、中国語、シンハラ語、韓国語、モンゴル語の6言語の日本語教育補助員を18名採用し、小学校14校、中学校7校に派遣し、友達とのコミュニケーションを支援したり、授業における学習の補助を行い、児童生徒が日本での学校生活に早くなれることができるよう取り組んでおります。また、保護者に対しても、学校から家庭へ配布する文書の翻訳や、保護者会、個人面談での通訳等を行い、学校教育への理解を深めていただいております。 国際学校の設立についてでありますが、地方公共団体は学校教育法の規定により、児童生徒が義務教育を受けるための小中学校の設置が義務づけられております。同法の規定による各種学校としての国際学校、いわゆるインターナショナルスクールにおいては、就学した児童生徒は義務教育を受けたとはみなされず、その後の進学や就職にも支障が出る可能性があるという課題があります。また、現状、各学校においては、日本人と外国籍の子供たちが一緒に過ごすことにより、互いの文化について理解し合い、外国籍の子供の日本語習得が促進されるだけでなく、地元の子供たちとかかわることで、その地域の一員として日本で暮らしていくための素地ができていると考えております。 このようなことから、本市では、インターナショナルスクールの設置ではなく、既存の小中義務教育学校の枠組みの中で、外国籍の子供たちを支援してまいります。 さらに、日本語支援を必要としている児童生徒が安心して学び、学校生活を送ることができるよう、教育委員会といたしましては、今後、翻訳ソフトなどの導入について研究を進めてまいります。 秋山忍 議長 眞野議員。 眞野義行 自席から失礼いたします。ご丁寧な回答をありがとうございました。 今日は二次質問は行いません。私からの要望という形で終わらせていただきます。 教育委員会の方々が成田市の英語教育充実に向けて努力されていること、それから観光プロモーション課並びにスポーツ振興課の職員の皆さんがオリンピック・パラリンピックに向けて慎重に準備を進められ、その成果が着実に上がっているということは、今日のご説明でよくわかりました。本当にありがとうございます。 また、先ほど言った、ここでデイビッド・バウイ氏の話を紹介させていただきます。 バウイ氏は現在、次のようなシステムを導入しています。ボランティアサポートです。新しいボランティアの採用や研修にもボランティアが参加し、新たに加わったボランティアを直接サポートするバディシステム、2人が助け合いながら行動するというシステムですが、これは現在でも成田空港トランジット&ステイプログラムでは実施されていることですが、これを教育委員会と連携をして、このバディシステムで英語のボランティアの数を英語によってふやしていくというのは可能ではないでしょうか。できたらやっていただきたいなと。これは社会人活用の一環としても、学校の中にそういったボランティアの方を取り込んで、実際にプログラム、どういうふうにやっているのか、どんなコミュニケーションを英語でとれば外国の方が喜んでいただけるのか、これは可能じゃないかなと思うんです。 これから都市ボランティア希望者の選考及び研修を控え、実際にオリンピックへの準備が忙しい中、新たな企画の検討が難しいことはわかりますが、これは当市プロモーション課の方にも、ぜひ教育委員会と連携で、もし可能であればやっていただきたいなと。そうでないと、若者の発掘をしないと、今おっしゃっていただいたような年齢層の方々が、5年後、10年後、果たしてボランティアとして継続が可能かというのが非常に心配なところがあります。3年間で1万3,000人近くリピーターが来るというのは、ちょっとすごい企画だと思います。これが絶対に火が消えることのないようにお願いしたいと思います。 それから、あとデイビッド・バウイ氏の最後のほうの話で、デイビッド・バウイ氏は今、小学校のリーダーシップ育成ということで、新たな、先ほども言いましたが、ヤングアンバサダー(大使)プログラムというのも立ち上げて、講演の中で、現在、日本文化や言語など、日本という国について学んでおり、2020年に向けた活動準備をしています。このプログラムがやがて千葉県内の学校での取り組みと何かしらの形でつながっていけばよいと思っていますというのを、昨年9月に成田市で講演をされているんです。 実は、私、このときはまだ教員をやっていたんですけれども、全くバウイ氏がオリンピックに向けて小中学校にこういうメッセージを発しているということは知らず、教育委員会の方にも問い合わせしたんですけれども、やはりこういう話が出たということはわかっておらず、ひょっとすると千葉県の教育委員会のレベルでも、この発言があったというのを認識していないのではないかというのが不安になっています。 一応、成田市内では、久住中学校と小学校が、小規模で1校、1校の学校ですので、連携してこの指定校に当てられて、オリンピック・パラリンピックのボランティア教育等々について、今活動はしているんですが、例えば東京都ですと、これは千葉県は2018年から始まったんですが、東京都はその1年前から、東京都ですからやっているんですけれども、もう5つのプログラムに分けて、市内の小中高、大学、それから特別支援学校、いろんなプログラムを立ち上げて、それでボランティア活動の細分化をして、実際に活動がもうインターネットでホームページを見ると出てきます。千葉県も似たようなことはあるんですけれども、ちょっと活動としては寂しいかなと、正直思います。ただ、今から新しい行事をつくるのは、現場の教員にとっては非常に負担なんですけれども、ですから、ちょっと難しいのかなとは思うんですが、ただ、バウイ氏が一体何を求めているのか、今現在、それが実際に動いているのか、もし要求されたら、こちらからバウイ氏をオリンピック招致のための講演として呼んでおいで、千葉県が何もしていない、特に成田市は知りませんでしたというのは、ちょっとおっかないなということで、今ここに話題に上げさせていただきました。 これらの話も、成田市の議員になってから今週いろんな話も聞きますと、非常にいろいろな問題が山積していて、一人の幸せが必ずしもほかの人の幸せにつながるとは限らないというのは痛感しているところでありますが、ただやっぱり成田市の職員の皆さんは非常によくやられていて、成田市はすごい都市だなというのは改めて痛感しているところでありますが、横の連絡がもしあれば、もう少し市民生活にプラスになるのかなというのは非常に思っているところがあります。 このNARITAみらいプラン政策の前に行われた若手職員による成田市職員ワールドカフェというもの、資料だけ拝見させていただいたんですが、非常におもしろい試みで、これを定期的にやられているのかどうかわからないんですが、もしやられていれば、少なくともオリンピックに向けてどうすべきかということの横のつながりがあるといいんじゃないかなと思います。 例えば、観光プロモーション課のトランジット&ステイプログラムが、学校での、先ほど言いましたが、英語教育や職業体験に組み入れる。若いボランティアの発掘につながる上に、生徒の実践的英会話の練習になる。しかも、町を案内するということで、成田市内の歴史と文化、伝統の再確認、再認識ができる。でも、これは1課ではできず、2つの課の協力が必要になると思います。市場の問題、新市場が出てきていますけれども、恐らく企画されていると思いますが、成田市場をトランジットツアーに組み込む。そこに中高生をボランティアとして採用する。それは旅行者が喜ぶだけでなく、学生は新市場の体験と、それから実践的英会話の訓練にもなる。一石三鳥ではないでしょうか。それから、子供にとっての体験学習はとても大きな教育的効果を生むというのは、もう皆さんもご存じのとおりです。 それから、成田市にある日本語学校、2つ、3つありますけれども、市民課の窓口にボランティアとして採用されてはいかがでしょうか。これはなぜかというと、先日、個人的に訪問した国際医療福祉大学の事務の方がおっしゃっていたんですが、多言語に対応できる窓口の職員の方がおらず、役所の手続が非常に時間がかかって大変であると。そうすると、日本語学校の生徒は、まさに日本語を学んでいるので、多言語対応が可能なんですね。ですから、そういった官と民が一体になった国際都市のような活動は、これも可能ではないでしょうかと思うんです。もしかしたら、外国籍の方々も安心して市役所で手続ができる上に、ボランティアをやった方の中には成田市の役所で働きたいなと思う方が出るかもしれないです。毎日雇用するのが大変でも、月曜日は何語、火曜日は何語というパターンでもあるんじゃないかなと。成田市だからこそできるオリンピック遺産の残し方はたくさんあると思うんです。成田市だからできることはいっぱいあると思うんです。 空港を育てること、それから大学を育てること、それから市場を育てること、それから病院を育てること、青臭いことを言って恐縮なんですが、どれも大切なんですけれども、やはり一番大切なのは人を育てることではないでしょうか。教員やっていましたので、こんな話になっちゃいますが、人を育てて、その自分の住んでいるまちを愛するようになれば、そしてそこで暮らしたいと思える人、若者をふやしていけば、その若者がやがてそのまちを育てることになる。一番いい循環になるんじゃないかなと。ですから、いろいろな観点があると思いますが、人が育って、成田市を好きになる若者をつくりたいなと強く思っております。 すみません、これで私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ...