令和2年3月 定例会(第1回) 03月02日
眞野義行 皆様、こんにちは。議席番号3番、政友クラブ、眞野義行です。通告に基づきまして、一般質問を始めさせていただきます。 まず初めに、お断りします。今回の質問は、2つだけでしたが、質問2の「学校現場での感染症対策について」は、割愛させていただきます。 理由は、その質問の要旨が、学校現場では、給食配膳時のマスク着用は必須となっているが、新型コロナウイルス対策でマスクが手に入らず、準備できない家庭も出ていると聞いている。その把握と今後の対策について市の考えは、というものだったからです。 もう皆さんもご存じのとおり、質問通告時と今日現在とでは大きく状況が異なっており、3月4日から市内小中学校、高校、全て休校と決まった今、あまりこの質問に意味がないので、取りやめさせていただきます。 したがって、質問は、新型コロナウイルス対策のみになります。しかし、これも既に諸先輩方、議員の方々が質問されている内容なので、私からは、不安定な状況下で発生する不確かな情報の拡散、インフォデミックへの対策に絞って質問します。 さて、時間を見ますと、まさに、今日、千葉県公立入試後期選抜試験が終わった頃です。千葉県の公立入試は、皆さんもご存じかと思いますが、前後期に分かれており、前期試験で不合格の生徒は、今日の後期選抜試験に臨んでいます。 学級の状態でいいますと、私立高校で合格を決めた生徒、前期選抜で合格を決めた生徒、そうすると学級30人の中で20人は進路が決まった状態で、残された10人が最後の今日、受験に臨んでいることになります。 この状態は、実は、中学3年の担任をやっていた経験があられる方であれば、子供たちの状態はよく分かるんですが、笑顔はあるんですけれども、顔面蒼白で引きつる。なぜなら、クラスの20人が進路が決まって、楽しいおしゃべりや土日のお休みの日にディズニーランドへ行ったよとか、いろいろ本当にゆったりと残りの中学校人生を楽しもうという中で受験に臨んでいるので、非常に緊張感が高まります。 この入試制度は今回で終わりになるのでよかったなと思いますが、その子供たち、担任の先生方は一生懸命指導してきたんですけれども、先週木曜日の夜に一斉休校という方針が出されました。 25日の段階では、感染者が出た場合には、休校その他地域の封鎖というか、考えましょうということで自治体に任せるということだったんですが、27日には一斉休校ということで、金曜日の朝から学校現場では大混乱に陥って、子供たちは、「先生、どういうこと、聞いてないよ」って。「誰か感染者が出たんですか」、「私たちの入試はどうなるんですか」、「卒業式はあるんですか」。現場の大混乱は、実際に確認もしましたが、当然でした。 これまで積み重ねてきたものが一瞬で吹き飛んじゃった感があったんですが、それをいつまで言っていても仕方がありませんから、次のステップを踏むために現場では頑張っていました。 マスコミがすごく不安をあおってくるところが私はあると思うし、実際に感染した児童生徒が出て、保護者、職員の中にも出てきたとなると、学校に子供たちを預けているのが安心・安全と言えるんだろうかと、保護者の中には不安を持たれる方がいるというのは仕方がありません。ですから、今回の一斉休校については、保護者の方の中で安心したという声もありました。 私も、元教員でなければ、学校に子供を行かせるということに不安を感じたかもしれません。ただ、ちょっとここで時間をいただきたいのは、実際の学校ではどういうことをしているのか。めったに表に出てきませんので。実際の学校では、冬場は本当に手洗い、換気、うがい、非常に神経を使って最もインフルエンザの防止に努めています。 小学校も特にですが、中学校あたりになると、3年生の男子あたりになると、給食配膳時にマスクをつけなさい、帽子をかぶりなさい、かっぽう着を着なさい、これはかなり至難の業なんですね。ですから、なかなか指導に従わないときなんかは、私が出動する場面というのは結構あるわけですけれども、非常に神経を使っています。 日本の学校の衛生管理、健康状態管理は間違いなく世界でトップだと思っています。何しろ、給食のときにまで、給食指導ということで、教育の一環になっていますので、1分の休憩もありません。ですから、働き方改革と多く言われると思いますが、そこまで徹底的に教育現場ではやっています。 朝の会では、児童生徒の健康相談から始まって、安心・安全な衛生管理の整った状態での給食が配給され、具合が悪いときには、保健室に養護教諭と成田市独自の養護補助教諭が待機していてくれて、何かあったら応急処置、具合が悪ければ病院に連絡、そして救急車の要請もしてくれる。 学校の中での安全というのは、健康状態から考えてもかなりいいんじゃないかなと思うんですけれども、学校全体を休校ということでしたので、これに従っていかなければいけないと思います。 ただ、もう一つだけ言わせていただくと、インフルエンザの罹患率について一切マスコミ等で報道されないので、例えば、去年の1年間とその前の1年間、今年の2月まで、休校、学年・学級閉鎖数というのは、この2月までは2万5,378件、一昨年は3万1,452件、つまり6,000件の減になっています。インフルエンザによる学校の欠席者数も、この2月までは30万1,715人、一昨年は41万人、こちらも10万人の減となっています。 この数字が、学校教育現場が頑張ったからインフルエンザの封じ込みに成功したんだというふうにはつながらないと思いますが、今回の新型コロナウイルス対策によって、学校の先生方はかなり神経を使って頑張った。その理由はあるんじゃないかなと、私は信じているところであります。 しかし、国から一日も早く学校を閉めて子供たちの安全を守ることを優先しようということがありましたので、国際空港を抱える成田市が、その世の中の流れに従わずに学校を閉校にしないということはなかなか難しいと思います。 こうした状況の中、成田市は、関川教育長をはじめ、私はすばらしい判断をされたんではないかと。今日入試が終わって、明日全員が集まってきて、担任がそこで顔合わせて、あさってから休校にすると。もうこれ以上の選択はないと思います。 ただ、話は戻りますけれども、指示が1週間の間に直前で2つぐらい出てくると、子供たちの間から出てくるのは、「なぜ」って、「どうして」です。「月曜日に、火曜日に言っていたことと違うよ」、「私たちはどうしたらいいの」と。つまり、指示が急に2つぐらい出てきてしまうと、子供たちは混乱して、そこで不安と心配が生まれます。これが無駄な憶測を呼びます。 心配や不安から出てくる憶測によって、それがSNSで拡散されると、ありもしない事実が出来上がって、真実が踏みつぶされていきます。 ですから、今はもうトイレットペーパーはありません。マスクの買占めも、それはそれなりの理由があるかもしれませんが、キッチンペーパーもない。アオサは体に効くよという話が出た瞬間に、翌日の午前中にはスーパーからアオサが消えました。これは名古屋の中部大学が、インフルエンザウイルスに効果がありそうだという論文をSNSに上げた、このタイミングで上げてしまったために、新型コロナウイルスに効くんだ、これが一気に拡散した。ですから、中部大学は削除して、今、アオサがなくなるという状態は収まりましたが、昨日、ドラッグストアを見にいっても、もうトイレットペーパーもないという状態。トイレットペーパーは、マスクと原材料が同じだから、マスク不足によってなくなっちゃうよ。そのためになくなりました。 この事実と違う不安の中だから生まれている情報の拡散、これがインフォデミックといいます。 インフォデミックというのは、WHO、世界保健機関が世界中に警鐘を鳴らして、ずっと言っているんですけれども、これが私の今日唯一の質問になります。 WHOからは、パンデミック、爆発的病原菌の拡散、ウイルスの拡散だけでなく、インフォデミックに対する対策も非常に必要だと。 そこで、本市では、このインフォデミックに対して、市民に正しい情報を提供するためにどのような対策を行っているのか。質問は1つですが、お答えください。 以上で、壇上からの質問を終わりにします。 秋山忍 議長 小泉市長。 小泉一成市長 眞野議員の新型コロナウイルス対策についてのご質問にお答えいたします。 WHOからはパンデミックだけでなく、インフォデミックが起きているとの指摘があるが、この対策について市の考えはとのことでありますが、感染症の拡大予防には、市民の皆様に感染症に関する情報や正しい予防方法をお伝えしていくことが必要であると考えております。 そのため、市のホームページをはじめ成田ケーブルテレビ、地域情報誌、広報なりた、区長回覧などにより、市民の皆様へ新型コロナウイルス感染症について、適宜、情報を発信するほか、相談がある方には医療相談ほっとラインを案内するとともに、感染予防について、正しい手の洗い方や、せきエチケット、マスクの着用の仕方といった情報の提供に努めているところであります。 また、本市では、1月28日に新型コロナウイルス感染症を感染症法の指定感染症に指定する政令が閣議決定されたことから、同日に新型インフルエンザ等行動計画による組織体制を準用した、新型コロナウイルス感染症警戒本部を設置いたしました。 1月29日に第1回感染症警戒本部会議を、また、2月3日に第2回警戒本部会議を開催し、庁内各部が連携して迅速に必要な対策が講じられるよう情報共有を行い、さらに、県内での新型コロナウイルス感染症の発生状況などを踏まえ、2月28日には私を本部長とした対策本部に移行し、小中学校の一斉休校や本市が主催するイベントの開催への対応について協議するなど、感染予防対策の強化を図っております。 公民館や図書館などの公共施設においては、感染予防のポスターの掲示や、外国人の方にも、感染予防について正しく理解していただけるよう、日本語のほか英語、スペイン語、中国語でもチラシを作成し、市民の皆様への的確な情報の提供に努めているところであります。 秋山忍 議長 眞野議員。 眞野義行 それでは、自席から続けさせていただきます。 先ほど、市長からのお答えの中に、「公民館や図書館などの公共施設においては、感染予防のポスターの掲示や、外国人の方にも、感染予防について正しく理解していただけるよう、日本語のほか英語、スペイン語、中国語でもチラシを作成し、市民の皆様への的確な情報の提供に努めているところであります。」とお答えがありましたが、私は昨日各施設を実は見て回ってきました。その結果は次のような状況だったんです。 厚生労働省から出されている感染症対策へのご協力お願いポスターという、これは手の洗い方、マスクのつけ方、全て絵で描かれていて、丁寧なもので、文字が分からなくても、目で視覚的に理解できるというものです。 そのポスター、一応、日本語、英語、中国語、3言語でできているんですけれども、成田市立図書館では、3言語ともポスターが貼られていました。もりんぴあこうづも3言語ともポスターが貼られていました。ただ、中央公民館、加良部公民館、三里塚コミュニティセンター、ここは日本語と英語だけでした。中台体育館、中台陸上競技場、ここはありませんでした。 それから、先ほどの日本語のほか英語、スペイン語、中国語でも感染症予防についてのチラシを作成しているということでしたが、そのチラシが置いてあるのは、先ほど言った公共施設の中で、成田市立図書館だけでした。もりんぴあこうづ、中央公民館、加良部公民館、三里塚コミュニティセンター、中台体育館、中台陸上競技場、どこにもありませんでした。 ただし、そこで私が質問すると、職員の方は丁寧に対応してくださって、分厚いファイルの中から、それぞれの感染症対策のチラシを出してくださって、「必要であればコピーします」ということで、コピーしていただきましたが、中にはスペイン語で書かれているチラシが入っていたんですけれども、スペイン語で書かれているので、職員の方は何のことか分からない。ですから、「多分、これでしょう」といって見ると、英語とその上にあった「あっ、これです」ということで、わざわざコピーしていただきました。 施設によって、私は市議会議員だということを言ったんですけれども、別に覆面調査をするような意地悪な気持ちはなかったんですが、一市民として「ありますか」ということで聞きに行ったんですが、誤解のないように言っておきますけれども、どこの施設の方も非常に丁寧に親切にやってくださいました。 ただ、「市民の皆様への的確な情報の提供に努めている」というと、どこの段階でストップしちゃったのかなと。 ですから、市民の皆さんの目に触れて、手に取れるような状況まで行っているかどうかの確認はやっぱりしないと、先ほどの話ではないんですけれども、小中、高校一斉休校にしてまで感染を押さえ込もうということになっているわけですから、この国際都市成田としても、日本人だけでなく、外国人にも正しい感染予防知識を伝えて、これを全市一丸となってやって、成田から一人も出さないんだよというメッセージを上げるためにも、この確認はぜひやっていただきたいかなとすごく思います。 学校がお休みになれば、児童生徒も図書館等へ行くと思います。そのときに、できたら目で分かるようなポスター、学校にも掲示してあるんですけれども、もっと大きな形にして、入口あたりにどんと貼る。 皆さんもご存じだと思いますが、ポスターというのは、商売をやっていれば分かりますけれども、どこに貼るのか、どのくらいの期間貼るのか。これが大事で、市の1階の壁面にポスターがたくさん貼ってあるんですけれども、本当に申し訳ないんですが、ポスターが貼ってあるなあで終わりで、何が書いてあるかは自分の興味・関心のあること以外は目に触れません。 ですから、この感染予防をやるんであれば、図書館の入口の正面に、本当に大きくどかーんと2枚くらい貼って、どうやっても市民の目に触れるような、そういう対策はぜひやられたほうがいいと思います。 それから、もう一つ、ご答弁の中に、成田ケーブルテレビへの情報発信を依頼とありましたけれども、ここは、大変申し訳ないですけれども、関川教育長とかにケーブルテレビに出ていただいて、成田市長でももちろんですが、市民の皆さんに、こういう状況で、今、学校が休校になっていくんだけれども、ぜひ感染拡大防止のためにやりましょうということと、それから、なぜこういうことに至ったのかという熱いメッセージを流していただけると、子供たちにも、保護者にも伝わって、成田市の本気が伝わっていくんじゃないかなと勝手に思っているわけですが、あくまでも、これは私の個人的な意見なんですけれども、アピールとしては、やると安心して、子供たち、それから保護者も納得して休んでいけるんじゃないかなと非常に思います。 これはここで言うべきかどうか分かりませんが、児童生徒の皆さんには、この休みは有効に使っていただいて、読書をしてほしいなと。あと心配されるのは、SNS漬けになって、新たな犯罪に巻き込まれないようにと。これは教育委員会や教師が必ず言うと思うんですけれども、つまらない暇とか、誰かとかって言って、どうしたの、相談に乗るよというのは、今も起きている事件なので、ぜひSNSの使い方を教育現場から子供たちにもう一度再確認をするということで、お伝え願えればありがたいです。 以上で、私の一般質問を終わりにします。 ...