Author: 眞野義行

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眞野義行 皆様、こんにちは。議席番号3番、政友クラブ、眞野義行です。通告に基づきまして、一般質問を始めさせていただきます。 まず初めに、お断りします。今回の質問は、2つだけでしたが、質問2の「学校現場での感染症対策について」は、割愛させていただきます。 理由は、その質問の要旨が、学校現場では、給食配膳時のマスク着用は必須となっているが、新型コロナウイルス対策でマスクが手に入らず、準備できない家庭も出ていると聞いている。その把握と今後の対策について市の考えは、というものだったからです。 もう皆さんもご存じのとおり、質問通告時と今日現在とでは大きく状況が異なっており、3月4日から市内小中学校、高校、全て休校と決まった今、あまりこの質問に意味がないので、取りやめさせていただきます。 したがって、質問は、新型コロナウイルス対策のみになります。しかし、これも既に諸先輩方、議員の方々が質問されている内容なので、私からは、不安定な状況下で発生する不確かな情報の拡散、インフォデミックへの対策に絞って質問します。 さて、時間を見ますと、まさに、今日、千葉県公立入試後期選抜試験が終わった頃です。千葉県の公立入試は、皆さんもご存じかと思いますが、前後期に分かれており、前期試験で不合格の生徒は、今日の後期選抜試験に臨んでいます。 学級の状態でいいますと、私立高校で合格を決めた生徒、前期選抜で合格を決めた生徒、そうすると学級30人の中で20人は進路が決まった状態で、残された10人が最後の今日、受験に臨んでいることになります。 この状態は、実は、中学3年の担任をやっていた経験があられる方であれば、子供たちの状態はよく分かるんですが、笑顔はあるんですけれども、顔面蒼白で引きつる。なぜなら、クラスの20人が進路が決まって、楽しいおしゃべりや土日のお休みの日にディズニーランドへ行ったよとか、いろいろ本当にゆったりと残りの中学校人生を楽しもうという中で受験に臨んでいるので、非常に緊張感が高まります。 この入試制度は今回で終わりになるのでよかったなと思いますが、その子供たち、担任の先生方は一生懸命指導してきたんですけれども、先週木曜日の夜に一斉休校という方針が出されました。 25日の段階では、感染者が出た場合には、休校その他地域の封鎖というか、考えましょうということで自治体に任せるということだったんですが、27日には一斉休校ということで、金曜日の朝から学校現場では大混乱に陥って、子供たちは、「先生、どういうこと、聞いてないよ」って。「誰か感染者が出たんですか」、「私たちの入試はどうなるんですか」、「卒業式はあるんですか」。現場の大混乱は、実際に確認もしましたが、当然でした。 これまで積み重ねてきたものが一瞬で吹き飛んじゃった感があったんですが、それをいつまで言っていても仕方がありませんから、次のステップを踏むために現場では頑張っていました。 マスコミがすごく不安をあおってくるところが私はあると思うし、実際に感染した児童生徒が出て、保護者、職員の中にも出てきたとなると、学校に子供たちを預けているのが安心・安全と言えるんだろうかと、保護者の中には不安を持たれる方がいるというのは仕方がありません。ですから、今回の一斉休校については、保護者の方の中で安心したという声もありました。 私も、元教員でなければ、学校に子供を行かせるということに不安を感じたかもしれません。ただ、ちょっとここで時間をいただきたいのは、実際の学校ではどういうことをしているのか。めったに表に出てきませんので。実際の学校では、冬場は本当に手洗い、換気、うがい、非常に神経を使って最もインフルエンザの防止に努めています。 小学校も特にですが、中学校あたりになると、3年生の男子あたりになると、給食配膳時にマスクをつけなさい、帽子をかぶりなさい、かっぽう着を着なさい、これはかなり至難の業なんですね。ですから、なかなか指導に従わないときなんかは、私が出動する場面というのは結構あるわけですけれども、非常に神経を使っています。 日本の学校の衛生管理、健康状態管理は間違いなく世界でトップだと思っています。何しろ、給食のときにまで、給食指導ということで、教育の一環になっていますので、1分の休憩もありません。ですから、働き方改革と多く言われると思いますが、そこまで徹底的に教育現場ではやっています。 朝の会では、児童生徒の健康相談から始まって、安心・安全な衛生管理の整った状態での給食が配給され、具合が悪いときには、保健室に養護教諭と成田市独自の養護補助教諭が待機していてくれて、何かあったら応急処置、具合が悪ければ病院に連絡、そして救急車の要請もしてくれる。 学校の中での安全というのは、健康状態から考えてもかなりいいんじゃないかなと思うんですけれども、学校全体を休校ということでしたので、これに従っていかなければいけないと思います。 ただ、もう一つだけ言わせていただくと、インフルエンザの罹患率について一切マスコミ等で報道されないので、例えば、去年の1年間とその前の1年間、今年の2月まで、休校、学年・学級閉鎖数というのは、この2月までは2万5,378件、一昨年は3万1,452件、つまり6,000件の減になっています。インフルエンザによる学校の欠席者数も、この2月までは30万1,715人、一昨年は41万人、こちらも10万人の減となっています。 この数字が、学校教育現場が頑張ったからインフルエンザの封じ込みに成功したんだというふうにはつながらないと思いますが、今回の新型コロナウイルス対策によって、学校の先生方はかなり神経を使って頑張った。その理由はあるんじゃないかなと、私は信じているところであります。 しかし、国から一日も早く学校を閉めて子供たちの安全を守ることを優先しようということがありましたので、国際空港を抱える成田市が、その世の中の流れに従わずに学校を閉校にしないということはなかなか難しいと思います。 こうした状況の中、成田市は、関川教育長をはじめ、私はすばらしい判断をされたんではないかと。今日入試が終わって、明日全員が集まってきて、担任がそこで顔合わせて、あさってから休校にすると。もうこれ以上の選択はないと思います。 ただ、話は戻りますけれども、指示が1週間の間に直前で2つぐらい出てくると、子供たちの間から出てくるのは、「なぜ」って、「どうして」です。「月曜日に、火曜日に言っていたことと違うよ」、「私たちはどうしたらいいの」と。つまり、指示が急に2つぐらい出てきてしまうと、子供たちは混乱して、そこで不安と心配が生まれます。これが無駄な憶測を呼びます。 心配や不安から出てくる憶測によって、それがSNSで拡散されると、ありもしない事実が出来上がって、真実が踏みつぶされていきます。 ですから、今はもうトイレットペーパーはありません。マスクの買占めも、それはそれなりの理由があるかもしれませんが、キッチンペーパーもない。アオサは体に効くよという話が出た瞬間に、翌日の午前中にはスーパーからアオサが消えました。これは名古屋の中部大学が、インフルエンザウイルスに効果がありそうだという論文をSNSに上げた、このタイミングで上げてしまったために、新型コロナウイルスに効くんだ、これが一気に拡散した。ですから、中部大学は削除して、今、アオサがなくなるという状態は収まりましたが、昨日、ドラッグストアを見にいっても、もうトイレットペーパーもないという状態。トイレットペーパーは、マスクと原材料が同じだから、マスク不足によってなくなっちゃうよ。そのためになくなりました。 この事実と違う不安の中だから生まれている情報の拡散、これがインフォデミックといいます。 インフォデミックというのは、WHO、世界保健機関が世界中に警鐘を鳴らして、ずっと言っているんですけれども、これが私の今日唯一の質問になります。 WHOからは、パンデミック、爆発的病原菌の拡散、ウイルスの拡散だけでなく、インフォデミックに対する対策も非常に必要だと。 そこで、本市では、このインフォデミックに対して、市民に正しい情報を提供するためにどのような対策を行っているのか。質問は1つですが、お答えください。 以上で、壇上からの質問を終わりにします。 秋山忍 議長 小泉市長。 小泉一成市長 眞野議員の新型コロナウイルス対策についてのご質問にお答えいたします。 WHOからはパンデミックだけでなく、インフォデミックが起きているとの指摘があるが、この対策について市の考えはとのことでありますが、感染症の拡大予防には、市民の皆様に感染症に関する情報や正しい予防方法をお伝えしていくことが必要であると考えております。 そのため、市のホームページをはじめ成田ケーブルテレビ、地域情報誌、広報なりた、区長回覧などにより、市民の皆様へ新型コロナウイルス感染症について、適宜、情報を発信するほか、相談がある方には医療相談ほっとラインを案内するとともに、感染予防について、正しい手の洗い方や、せきエチケット、マスクの着用の仕方といった情報の提供に努めているところであります。 また、本市では、1月28日に新型コロナウイルス感染症を感染症法の指定感染症に指定する政令が閣議決定されたことから、同日に新型インフルエンザ等行動計画による組織体制を準用した、新型コロナウイルス感染症警戒本部を設置いたしました。 1月29日に第1回感染症警戒本部会議を、また、2月3日に第2回警戒本部会議を開催し、庁内各部が連携して迅速に必要な対策が講じられるよう情報共有を行い、さらに、県内での新型コロナウイルス感染症の発生状況などを踏まえ、2月28日には私を本部長とした対策本部に移行し、小中学校の一斉休校や本市が主催するイベントの開催への対応について協議するなど、感染予防対策の強化を図っております。 公民館や図書館などの公共施設においては、感染予防のポスターの掲示や、外国人の方にも、感染予防について正しく理解していただけるよう、日本語のほか英語、スペイン語、中国語でもチラシを作成し、市民の皆様への的確な情報の提供に努めているところであります。 秋山忍 議長 眞野議員。 眞野義行 それでは、自席から続けさせていただきます。 先ほど、市長からのお答えの中に、「公民館や図書館などの公共施設においては、感染予防のポスターの掲示や、外国人の方にも、感染予防について正しく理解していただけるよう、日本語のほか英語、スペイン語、中国語でもチラシを作成し、市民の皆様への的確な情報の提供に努めているところであります。」とお答えがありましたが、私は昨日各施設を実は見て回ってきました。その結果は次のような状況だったんです。 厚生労働省から出されている感染症対策へのご協力お願いポスターという、これは手の洗い方、マスクのつけ方、全て絵で描かれていて、丁寧なもので、文字が分からなくても、目で視覚的に理解できるというものです。 そのポスター、一応、日本語、英語、中国語、3言語でできているんですけれども、成田市立図書館では、3言語ともポスターが貼られていました。もりんぴあこうづも3言語ともポスターが貼られていました。ただ、中央公民館、加良部公民館、三里塚コミュニティセンター、ここは日本語と英語だけでした。中台体育館、中台陸上競技場、ここはありませんでした。 それから、先ほどの日本語のほか英語、スペイン語、中国語でも感染症予防についてのチラシを作成しているということでしたが、そのチラシが置いてあるのは、先ほど言った公共施設の中で、成田市立図書館だけでした。もりんぴあこうづ、中央公民館、加良部公民館、三里塚コミュニティセンター、中台体育館、中台陸上競技場、どこにもありませんでした。 ただし、そこで私が質問すると、職員の方は丁寧に対応してくださって、分厚いファイルの中から、それぞれの感染症対策のチラシを出してくださって、「必要であればコピーします」ということで、コピーしていただきましたが、中にはスペイン語で書かれているチラシが入っていたんですけれども、スペイン語で書かれているので、職員の方は何のことか分からない。ですから、「多分、これでしょう」といって見ると、英語とその上にあった「あっ、これです」ということで、わざわざコピーしていただきました。 施設によって、私は市議会議員だということを言ったんですけれども、別に覆面調査をするような意地悪な気持ちはなかったんですが、一市民として「ありますか」ということで聞きに行ったんですが、誤解のないように言っておきますけれども、どこの施設の方も非常に丁寧に親切にやってくださいました。 ただ、「市民の皆様への的確な情報の提供に努めている」というと、どこの段階でストップしちゃったのかなと。 ですから、市民の皆さんの目に触れて、手に取れるような状況まで行っているかどうかの確認はやっぱりしないと、先ほどの話ではないんですけれども、小中、高校一斉休校にしてまで感染を押さえ込もうということになっているわけですから、この国際都市成田としても、日本人だけでなく、外国人にも正しい感染予防知識を伝えて、これを全市一丸となってやって、成田から一人も出さないんだよというメッセージを上げるためにも、この確認はぜひやっていただきたいかなとすごく思います。 学校がお休みになれば、児童生徒も図書館等へ行くと思います。そのときに、できたら目で分かるようなポスター、学校にも掲示してあるんですけれども、もっと大きな形にして、入口あたりにどんと貼る。 皆さんもご存じだと思いますが、ポスターというのは、商売をやっていれば分かりますけれども、どこに貼るのか、どのくらいの期間貼るのか。これが大事で、市の1階の壁面にポスターがたくさん貼ってあるんですけれども、本当に申し訳ないんですが、ポスターが貼ってあるなあで終わりで、何が書いてあるかは自分の興味・関心のあること以外は目に触れません。 ですから、この感染予防をやるんであれば、図書館の入口の正面に、本当に大きくどかーんと2枚くらい貼って、どうやっても市民の目に触れるような、そういう対策はぜひやられたほうがいいと思います。 それから、もう一つ、ご答弁の中に、成田ケーブルテレビへの情報発信を依頼とありましたけれども、ここは、大変申し訳ないですけれども、関川教育長とかにケーブルテレビに出ていただいて、成田市長でももちろんですが、市民の皆さんに、こういう状況で、今、学校が休校になっていくんだけれども、ぜひ感染拡大防止のためにやりましょうということと、それから、なぜこういうことに至ったのかという熱いメッセージを流していただけると、子供たちにも、保護者にも伝わって、成田市の本気が伝わっていくんじゃないかなと勝手に思っているわけですが、あくまでも、これは私の個人的な意見なんですけれども、アピールとしては、やると安心して、子供たち、それから保護者も納得して休んでいけるんじゃないかなと非常に思います。 これはここで言うべきかどうか分かりませんが、児童生徒の皆さんには、この休みは有効に使っていただいて、読書をしてほしいなと。あと心配されるのは、SNS漬けになって、新たな犯罪に巻き込まれないようにと。これは教育委員会や教師が必ず言うと思うんですけれども、つまらない暇とか、誰かとかって言って、どうしたの、相談に乗るよというのは、今も起きている事件なので、ぜひSNSの使い方を教育現場から子供たちにもう一度再確認をするということで、お伝え願えればありがたいです。 以上で、私の一般質問を終わりにします。 ...

眞野 義行 皆さんこんにちは。議席番号3番、政友クラブ、眞野義行です。通告に基づきまして、一般質問をさせていただきます。      〔「よし」と呼ぶ者あり〕 眞野 義行 ありがとうございます。他派の会長さんからエールをいただくとは、ヤマトに乗ってはるか銀河に飛び立つような勇気をいただきました。受けとめさせていただきます。  質問に先立ちまして、今回の甚大な災害において被災された方々に対し、お見舞いを心から申し上げます。先ほど小高議員から受け取ったONE TEAMのボールを胸に、多文化共生を中心に質問させていただきます。大問1は、多文化共生指針についてです。大問2は、災害時の外国人支援についてです。大問3は、在住外国人の子供たちへの支援についてです。大問4は、NARITAみらいプラン第2期基本計画素案3-3-1国際理解を促進するについてです。  それでは始めます。まず大問1、多文化共生指針についてです。私は先日、成田市議会議員として初めて海外視察に行かせていただきました。フィンランドをスタートとして、フランス、ドイツの3カ国を視察しました。その視察先の1つフィンランドは、私が最も興味があり視察を楽しみにしていた場所です。  エスポー市にある小中一貫校を訪問したのですが、その目的は、世界的に有名かつ先進的なフィンランドのICT教育、プログラミング教育、そして多文化共生教育です。また、私はフィンランド教師が有する教える技術の高度さにも非常に興味がありました。説明をしてくださった数学の女性教師や校長先生のお話から、日本の教育とは決定的に異なる部分を見つけました。もちろん私なりの解釈ですが、それは、フィンランドの教育は「待つことができる」教育であるということです。それがプログラミング教育につながり、高い理解力、洞察力、そして世界一と言われる豊かな学力を子供たちに与えているんだと。  プログラミング力というのは、自分が定めた目標を達成するために、どういった組み合わせや改善を行っていけばいいか、それを試行錯誤しながら考えていく力、そのことです。そのためには、自分の五感を駆使して、パソコンだけをいじって机の上ではだめなんです。五感を駆使して自分の体験を積み重ね、思考力を高めていきます。当然、それには時間がかかります。それをフィンランドは待てる、そこがすばらしいと思いました。例えば、そのクラスに課題を1時間で解決できない生徒がいたとしたら、担当の教師はカリキュラムを無視して、次の時間も同じ教科を継続することができるんです。  このようなシステムは、それぞれの教師が非常に重い責任を持たされているので、朝決めたカリキュラムと異なるカリキュラムをその日のうちに継続ができる。もし、その生徒が1年間で自分の課題をクリアできない場合、その生徒はもう1年やり直しができます。このやり直しは、落第や留年ではありません。もう1回、勉強のし直しができる。そこまで徹底しています。本当にここまで言ってしまうと、本当にフィンランドで教員をやりたいって心から、もうとっくに引退して化石化しているんですけれども、思ってしまいます。  それは、大学、教員養成になっていっても、例えば専門学校でも、職業訓練校でも大学でも、同じように1年待ちのシステムはずっと継続します。ですから、例えば教員になるには、大学は3年間、その後、2年間大学院、システム的には5年間で修士を取ります。しかし、教師はその間に自分のスキルを高めるために、1年間独自の留学もできます。多くの教員は、留学をして第3言語を学びます。フィンランド語、英語、この英語はフィンランドの子供たちはほぼしゃべれます。そして、その第3言語。説明に当たってくださった校長先生は、ドイツ語が話せるということでした。ですから、子供たちに日本人がやっているようなALT、ネイティブスピーカーを1人も雇っていません。つまり教師は全て言語を教えます。これはすごいと思いました。決められた時間の中で、いかに知識を詰め込むかという現状の日本の教育から見ると全くうらやましい限りですが、これを改革していかなければいけないと思っていますけれども。  さて、このフィンランドについて少しだけお話しをさせていただきます。  フィンランドというのは、自分は北欧の国ということではっきりしてなくて、サンタクロースはいるのか、何かなんとなくもやっといたんですが、大きさ的には九州を除いた日本の大きさ、そこに千葉県の人口よりも少ない550万人の人たちが、人間とムーミンとスナフキンとニョロニョロで仲よく暮らしているという、まさに人と森と水の共生社会、これが成立しているわけです。でも、550万人の人口で国家を維持していくには経済力はありませんので、人を育てることで国力を高めようと。その人を育てるにはどうするかというと、国民に課した24%の消費税を使って、教育力を高める。ですから、教育費は全て無料である。その次に、難民・移民がやはり多いので、彼らをどう大切に育てるか。ここがフィンランドの教育の根幹になっています。  私は、校長先生に外国にルーツを持つ子供たちへの教育について質問しました。すると、現在、この学校には80カ国のルーツを持つ子供たちが集まっていると。移民・難民である彼らは、強制的に最初の1年間はフィンランド語学校に通わされます。通わされるという表現はちょっと不適切なんですが、その後、その子供の発達状況に応じて毎週2時間の放課後学習をやっているという回答でした。強く感じたのは、フィンランドというのは、人を育てることに本当にお金を使っていて、そしてフィンランドにやってきた子供たちのことを、国籍に関係なく国民として大切に育てている国だと、そういう明確な国の方策がすごく心に響きました。  少子高齢化による人口減少は、世界同時に進行していることです。今、自分の国にやってきてくれた人、子供たちを一人一人大切にし、きちんとした教育の機会を与えることは、将来その国の国力維持・発展に寄与することは、間違いがないことだと思います。これこそが多文化共生の本質ではないでしょうか。  さて、成田市は、この10月で在住外国人が6,000人を超えました。5年前の平成27年10月には3,673人だった外国人が、令和元年、今年10月で6,084人になりました。一方、日本人の人口は5年間で1,345人の減少です。外国人が2,411名増加したために、総勢で1,066人の増加となっています。外国人比率は5%、しかし実は混合世帯の1,085人がカウントされていないので、実質の比率はもう少し上がるのではないでしょうか。皆さんもご存じのとおり、最も外国人人口が多いのは遠山地区で1,751人、比率で言うと9%、もう10人に1人が外国人になっています。5年前は5%でした。右肩上がりにふえ続ける外国からやってくる人たちをきちんと迎え、将来成田市に貢献してくれる人材に育てることは、国際都市成田として先進的に取り組む課題ではないでしょうか。  多文化共生についての方向性を定めることは、もはや必然です。しかしながら、共生の本質的な意味を誤解すると、一方的な価値観の押しつけになりかねません。共生とは、そこに住んでいいよという共存ではなくて、お互いによいところ、手を取り合って暮らしていくこと、これを共生と言うと思います。だからこそ、独立して暮らすんじゃない共生社会を目指すからこそ、その策定の指針を決めていくには、日本人とは異なる視点を持った外国人の参加は必要不可欠だと思います。  そこで1つ目の質問です。私は、前回の一般質問でも問いかけましたが、今回も質問させていただきます。多文化共生指針策定委員には、日本人とは異なる視点を持つ外国人の登用が必要不可欠であると考えますが、市の見解はいかがでしょうか。  さて、私たち日本人は、スポーツの分野では多くの共生を経験してきました。あの国技と言われる相撲までもが外国人を受け入れ、相撲人気の復活に寄与しました。陸上競技、テニス、サッカー、バスケ、今やスポーツの世界では、とっくに多文化共生になっています。そして、それを決定づけたスポーツと言えば、今年の流行語大賞にも選ばれたONE TEAMです。ラグビーです。  熱狂の源となったONE TEAMは、日本代表を率いるジェイミー・ジョセフヘッドコーチが掲げたテーマです。ジョセフ氏は、チームに必要な選手たちを国籍問わず招集し、31名の代表選手を選びました。どんな強豪チームでも、選手たちの思いが1つにならなければチームとして機能しない。7カ国15人の海外出身選手を含む31人は、リーチマイケル主将を中心に、桜の戦士ONE TEAMとして快進撃を続けたのです。  ジョセフ氏はこのようにも言っています。ONE TEAMは、世界に広がりつつある排他的な空気に対する明確なカウンターメッセージである。それとともに、近い将来、移民を受け入れざるを得ない日本のあり方を示唆するものとなった。それは安倍総理にもしっかりと伝わったと信じたいと。  さて、そのラグビーと言えば、10月13日に予定されていたB組最終戦のカナダ-ナミビア戦が、台風19号の影響で中止になりました。戦わずして無念の最下位が決まったカナダ代表は、皆様もご存じのとおり、台風の爪跡が残る釜石に残り、泥掃除などのボランティア活動に尽力しました。海外メディアやファンから大きな感動を集めたことは、記憶に新しいことです。最後の1試合を台風で流され、最下位が決まったにもかかわらず、その1日を災害ボランティアとして過ごしたのです。カナダ代表が社会貢献に臨んだ理由として、選手の1人、ジョシュ・ラーセンが、日本人は我々に対しておもてなしを含めアメージングであり続けてくれた。せめてものことはしたかったと語りました。宿泊先のホテルでは、日本の浴衣を着るなど日本文化が流行。地元の人との交流を深めていったそうです。  世界中の人々が感動を覚えたラグビーワールドカップ、それは日本が初めてトップ8に残ったということよりは、日本がいかに秩序だった国で、日本人がいかに礼儀正しい国民であったかということに世界は感動を覚えたのです。そして、それを陰で支えたボランティアスタッフの活躍も、実は大きな感動を呼んでいます。日本は、ラグビーワールドカップを通して、確かなレガシーを残したのです。  さて、来年は、いよいよオリンピック・パラリンピックの開催です。東京都を中心に、千葉県でもおもてなしの体制が整いつつあります。今度は、東京に負けないように、成田市が世界に名をとどろかすような都市になるチャンスが来ていると思います。オリンピック・パラリンピックが終わったときに、確かなおもてなしレガシーを残すべきです。  とはいえ、今回の甚大災害を経験した成田市としては、平常時のおもてなしも大切ですが、災害時の外国人対応は真剣に考えなければならない問題です。2012年1月、東京大学地震研究所のチームが、4年以内に首都圏でマグニチュード7クラスの地震が70%の確率で起こると発表したことが、新聞やテレビで大きく報道されました。  先日行われた市の職員の方々との合同議員研修会、その研修会では、跡見学園女子大学の鍵屋教授から防災の講義を受けました。その中で、首都圏直下型地震の起こる可能性や、その後の対応について極めて重要なお話を伺うことができました。オリンピック・パラリンピック開催時に首都圏直下型地震が起きたら、世界の玄関口となる成田が災害・防災に関する情報提供や対策を十分に行うことは安心・安全な日本のPRへつながります。また、観光地であれ就労であれ、日本に入国し成田で滞在する人々に対し、安全や安心を可能な限り提供することは、国際空港を擁する成田市としての責務でもあります。  その責任をきちんと果たせる成熟した都市であることを広く周知させるために、外国人を交えた地域防災システムを整える必要があります。成田空港のさらなる機能強化を考えるとき、施設運営の部分だけでなく、市の行政が成田空港株式会社と連携をして、外国人災害対策に積極的にかかわることは、極めて重要なことになるのではないでしょうか。  そこで大問2、災害時の外国人支援について質問します。旅行者、在住者に限らず、具体的な支援策として、災害避難時の外国人向けの外国人避難指さし会話や、外国人のための防災ハンドブック等の作成の必要があると思いますが、その考えはありますか。  質問を続けます。先日、市役所近くのAIT日本語学校を訪問し、多文化共生についての意見交換をさせていただきました。その中で、次のようなお話をいただきました。外国人留学生に避難訓練を行いたいと思い市に電話をしたんですけれども、外国人向けの避難マニュアルのようなものがないという回答でした。これだけ多くの外国人留学生がいる中で、災害弱者になる外国人向けのマニュアルがないのは国際都市としては残念だと思いました。そこで私たちは、やさしい日本語を使った避難訓練マニュアルを使って独自に訓練を行いました。M新聞社が取材に来たそうです。  この先、成田市としては、こうした外国人に対する対策をどのように考えているのでしょうか。同じように橋賀台にある成田日本語学校でも、独自の避難訓練を行っています。ただ、それがそれぞれの施設がばらばらな感じがあるので、そこで、次の質問です。行政主導で、外国人のための避難訓練実施が必要だと思いますが、本市にはそのお考えはありますか。  先のAIT日本語学校では、次の質問も出ました。最近、外国人の子供たちの不就学が問題になってきていますが、成田の現状を知りたいですと。  今年の9月、文部科学省が初めて実施した全国調査で、日本に住む外国人の小中学生に当たる約12万4,000人のうち、約2万人が就学してない可能性があることが明らかになりました。皆さんもご存じのとおり、外国人の場合、日本の義務教育の対象になりません。保護者が子供を小中学校に就学させる法的根拠がないために、自治体の就学支援もままならず、その実態把握も難しい状況になっています。  AIT日本語学校は、外国人留学生に、なぜ日本に来た子供が学校に行かないのかというテーマで、日本語で作文を書かせています。同じ外国人学生からの目線で、この問題を解決させようという手法はすばらしいと思いました。幸いなことに、成田市内では、不就学児童生徒の存在は確認されていません。  しかし、AITさんからこんなお話をいただきました。では、母親に連れてこられてやってきたあの子供は何だったのでしょう。日本語を教えてほしいということでしたが、どのように対応していいかわからず、とりあえず断ってしまいました。とてもかわいそうでした。就学義務のないこういった子供たちに日本語を教えたいんですが、そういうことは可能でしょうか。行政の支援があるなら、なおさらありがたいです。  彼らは日本に来たくて来たのではありません。親の都合です。そのとおりです。彼らを日本に連れてこられた被害者にしてしまうのか、それとも日本に留学できてよかったと思える子供たちにするのか、実は大きな分かれ道だと思います。  さて、私は10月30日、9月議会で取り上げた横浜市立飯田北いちょう小学校を視察してきました。大和議員と江戸川区初の外国人議員、インド人の通称ヨギさんの3人です。もちろんヨギさんは日本人国籍を取得しています。日本に多文化共生を根づかせるため外国語教育、特に英語教育を高めるため、その他のいろいろの目標がありますが、議員になられた人です。今、私はいろいろ勉強させていただいています。  飯田北いちょう小学校は、全校生徒235名の学校ですが、外国籍児童が41%、外国につながる児童を合わせると54%、まさに多文化共生です。同席してくださった横浜市教育委員会事務局の国際担当係長は、様々な取り組みの説明とともに、日本語支援拠点施設「ひまわり」という存在も教えてくれました。保護者向けの学校ガイダンス、帰国・来日間もない児童生徒は、日本の学校に速やかに適用できるような集中的な日本語指導と学校生活の体験を行うプレクラス、そして新1年生向けのさくら教室が、まとめて1つの学校にあるのです。  そこで質問します。このような外国人児童生徒のための日本語集中教室を設立することは、児童生徒のみならず、その保護者、教職員、そして成田の未来にとって非常に有益なことだと思いますが、いかがでしょうか。  最後の質問です。NARITAみらいプラン第2期基本計画素案3-3-1、国際理解を促進するについてお尋ねします。今回の第2期素案には、8年後の目指す姿として、多くの市民がグローバル化に対応し、多様な文化や価値観を受け入れ、英語で自分の思いを発信するコミュニケーション能力が向上しています。また、外国人との相互理解により、誰もが住みやすく魅力ある多文化共生のまちが実現していますとありますが、多文化共生のまちが実現するための具体的な施策として、新たにどのようなものを考えているのでしょうか。  以上で、私の壇上からの質問を終わりにします。 秋山忍 議長 小泉市長。      〔市長 小泉一成君登壇〕 ◎市長(小泉一成君) 眞野議員の多文化共生指針についてのご質問からお答えいたします。  本市の多文化共生指針につきましては、庁内組織である成田市多文化共生指針策定委員会を立ち上げ、来年11月の制定を目指して作業を進めているところであります。多文化共生指針の趣旨といたしましては、本市行政の基本的な考え方や目指すべき方向性を示すものであるため、策定委員会の構成員は、副市長以下執行部の関係部長としております。外国人の方々のご意見に関しましては、ワークショップや住民アンケートなどを初めとした機会を設け、集約していく予定であります。これら多くの方々からいただいた貴重なご意見をできるだけ反映させ、本市にふさわしい指針を策定してまいります。  次に、災害時の外国人支援についてのご質問にお答えいたします。  まず、災害避難時の外国人向けの外国人指さし会話や外国人のための防災ハンドブック等の作成の考えはあるかについてでありますが、本市では、地域における災害発生の危険性を周知するため、災害情報の入手先や避難所に関する情報、洪水や土砂災害に関する情報、災害時にとるべき避難行動などを記載した成田市防災マップを、外国人向けに英語、中国語、韓国語、ポルトガル語、スペイン語、タイ語の6カ国語に翻訳し、市のホームページで公開しております。  また、災害時における避難所運営の基本的な活動を記載した避難所運営マニュアルでは、避難所を運営する担当者の外国人への対応として、食事など文化や習慣にできる範囲で配慮することを記載するとともに、各避難所には、避難所のルールや共同生活上のルールをまとめたシートの外国語版を作成し、配置しております。外国人に対する災害情報の提供については、一般社団法人自治体国際化協会が提供している災害時多言語情報作成ツールを活用し、ピクトグラムを使ったトイレや救護所などの案内表示や、簡単な日本語表示を多言語に変換したものを作成し、各避難所において外国人の避難者に対応できるよう整備を進めております。  また、気象警報の発表や震度4以上の地震があった際の災害情報を5カ国6言語で配信する多言語観光・災害情報配信アプリであるFEEL成田の周知にも努めております。指さし会話につきましても、災害情報の提供や緊急時のコミュニケーション手段として有効でありますことから、指定避難所などへの配置について検討してまいります。  次に、行政主導での外国人のための避難訓練実施についてでありますが、このたびの台風15号や台風19号、豪雨災害のように今後も毎年、最大規模の台風の上陸が想定されることから、本市におきましても、増加している外国人住民に対する防災意識の向上は必要と考えております。現在、外国人のみを対象とした避難訓練の計画はありませんが、地域の防災意識の向上を目的とした総合防災訓練や土砂災害訓練では、災害時の円滑な避難所運営が図られるよう、外国人支援の訓練も取り入れており、家族や友人の安否を尋ねるため、近隣に住む外国人が避難所を訪れたことを想定し、語学に堪能な方を通訳に交えた訓練を実施しているところであります。  引き続き語学に堪能な方々に対し、協力者としての呼びかけを行うとともに、指さし会話を取り入れた避難所開設訓練を行うなど、自主防災組織や避難所運営委員会などとの連携を図りながら、避難所における外国人支援に取り組んでまいります。  次に、NARITAみらいプラン第2期基本計画素案のうち、国際理解を促進することについてのご質問にお答えいたします。  多文化共生のまちを実現していくためには、言語や文化・生活習慣などの違いを互いに尊重し理解し合える地域づくりが必要であり、市政全般にわたる多文化共生指針の策定を計画しているところであります。具体的な施策につきましては、外国人住民や地域のニーズを聴取するなど、指針を策定していく中で具体化されるべきものと考えておりますが、まずは来年度より外国人に係る総合相談窓口運営事業を開始し、多言語での対応によって外国人の日常生活を支援してまいります。また、指針策定後も全庁的な連携を図りながら、外国人に関する諸課題への対応に適切に取り組んでまいります。  なお、在住外国人の子供たちへの支援についてのご質問につきましては、教育長よりご答弁申し上げます。 秋山忍 議長 関川教育長。      〔教育長 関川義雄君登壇〕 ◎教育長(関川義雄君) 私からは、在住外国人の子供たちへの支援についてのご質問にお答えいたします。  外国人児童生徒の中には、日本語がわからないために授業の内容が理解できなかったり、友だちや教師とのコミュニケーションをとることが難しい外国人児童生徒もいるという現状があります。そのようなことから、本市では、外国人児童生徒が日本での学校生活に早く適応することができるよう、日本語教育補助員や日本語教育有償ボランティアなどを配置するとともに、翻訳機の導入についても検討を進めるなどして、できる限りの支援を行っているところであります。  日本語教室につきましては、児童生徒の支援において有効な方策の1つになるものと考えますが、その設置場所をどこにするか、指導員の確保や配置はどうするかなど、様々な課題があり、早急に実現させることは難しい状況であります。しかしながら、外国人児童生徒は今後も増加していく傾向にあり、これまで以上に日本語教育の重要性が増してくるものと認識しております。このことから、日本語支援を必要としている児童生徒が安心して学ぶための支援策の1つとして、日本語教室の設置についても、先行事例を参考にしながら積極的に研究を進めてまいりたいと考えております。 秋山忍 議長 眞野議員。 眞野 義行 ご答弁ありがとうございました。それでは、自席より質問を続けさせていただきます。  4日の一般質問で、葛生議員から子育て支援についての質問、成田市の父親の育児参加率に対する回答で、成田市は全国平均並みの59.6%、つまり約60%であるというご答弁がありました。1週間に1回でも食器を洗った、風呂掃除をした、子供をお風呂に入れたなどがあれば、育児参加したことになっているという部分があるので、父親が積極的に参加できる仕組みと啓発を行っていってほしいというお話がありました。私もたまに時間があるときは、子供が小さいころは食器洗いや洗濯を一生懸命手伝ったりしました。  しかし、大抵の場合、クレームが入ります。どうして下着とタオルを一緒に洗うのか。どうしてお皿をここにしまうのか。カレーをつくろうと思うが、カレールウの場所がわからない。そこにあるでしょう。そこってどこ。目の前。目の前って壁じゃないか。こういうことになると、もう悲劇が倍増します。これは、きっと妻とは見えているものが異なっている。恐らく空間認識の差ではなかろうかと。したがって、これは私と妻の育ってきた文化の違いなのか、性別の違いなのか。  夫婦生活は、究極の多文化共生だと思います。それでも早く仕事から帰ったときに、お父さん、お帰りと飛びついてくる子供たちと一緒にお風呂に入る。これは、父親の育児参加ということでイクメンと言いますが、父親が一番代表的にやりたいのが、このお風呂と子供、ほっこりタイムと言うんですね、ここに入っている。この娘さんがいらっしゃるお父さんなんかは、お出かけのときに帰ってくる、何歳まで、ちょっとピーの発言なんですが、してくれるかなとか、あとは何歳までお風呂に入れるかなとか、そういう悩ましい話をいっぱい聞くんです。日本で親子で風呂に入ることはほほえましいこととされて、お父さんが小さな娘さんと一緒にお風呂に入るということは、何の問題もありませんが、実はこれは大問題です。  となりのトトロで、お父さんが2人の娘となごやかにお風呂に入っているシーンがあります。あれは当時、実は世界中で大問題になりました。それはなぜか、世界では父親が娘と裸で入浴するというのは、習慣が一切ありません。一切と言ったのは、最近ちょっと変わっていますが、ないんです。  実は、2006年の段階でも、10年以上前に外務省から海外に駐在する日本人のための忠告・警告カードか何かがありました。その海外安全ホームページと言うんですけれども、そこにこういった注意書きがあります。とある先進国に在住の日本人一家、現地校に通っている娘さんが、作文に私はパパとお風呂に入るのが大好きと書いたところ、学校から警察に通報され、父親が性的虐待の疑いで逮捕された。外務省のホームページに載っています。真実です。家族で撮った写真フィルムを現像に出したところ、子供が入浴している写真があるということで、これも警察に通報され、事情聴取された。  入浴の習慣がほとんどない外国人にとっては、もともと入浴そのものはないんですが、シャワーを浴びせることでも、父親が裸になって娘と一緒にシャワーを浴びるということは、本当にタブー視されています。これは、本当に気をつけないとまずいところです。  フィリピンのALTにも聞いたんですけれども、こちらでは母親がお風呂に入れてシャワーを浴びさせてくれたというんですが、お母さんは一度も裸になったことはない。私をシャワーを浴びさせてくれるときも、必ず服はつけていたと。そうすると、実際にヨーロッパやアメリカでは、風呂場というのはシャワーも含めてプライバシーが非常に強く保たれるべき場所だと考えておられるので、親子であっても一緒に入浴するということは非常識な行為、特に父親と娘の場合は、性的虐待が強く疑われることになってしまうんです。また、児童ポルノに関する規制処罰が厳しく、入浴中の写真を撮ると、子供をポルノの対象にしている可能性があると疑われてしまいます。  海外では欧米でもアジアでも、我が子とはいえ裸で一緒にお風呂に入るという習慣はないんです。大体、欧米ですと、3歳くらいから一人でシャワーを浴び出します。布団文化のようなアジアでは、親子が3人で川の字になって寝るということはありますが、欧米では、もう1歳、2歳で別に寝かせます。スピーカーをつけます。早い段階から子供を自立させています。何でか、夫婦の時間を大切にしたいからです。ここがもう根本的に違います。でも、これも全員ではありません。もちろん。  そこで、こういった我々が当たり前だとすごく思っている。例えば、さっきの育児の話もありましたが、子育てに参加する父親を多く育てよう。イクメン行政指針策定委員会なるものを父親だけでつくったら、恐ろしいものができるんじゃないかというのを、私は非常に不安視しているわけです。だから、策定委員会には自分たちが常識と思っている、その壁の向こう側にいる人たちの視点は必要じゃないか、すごく思うんです。  先ほどの答弁の中で、いろんな方に意見を聞いてほしいと。この外国人の意見を聞く機会を設けるとありましたが、具体的にはどんな人たちを対象にお考えを聞く予定でしょうか、お答えをお願いします。 秋山忍 議長 加瀬林市民生活部長。 ◎市民生活部長(加瀬林操君) 多文化共生に関する貴重なご意見をいただきありがとうございます。参考にさせていただきます。  意見聴取の対象者につきましては、詳細は今後検討してまいりますが、勉学のために市内の学校に在籍している方々以外にも目を広げ、在留資格や年齢層にも配慮して選定する予定です。なお、先日は公民館の日本語教室の現場を訪問し、ボランティアの方々のお話を伺いました。また、今後は教育委員会に配属されている英語指導助手の方々のご意見などにも、耳を傾けてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 秋山忍 議長 眞野議員。 眞野 義行 早速、視察に行っていただいてありがとうございました。恐らく実際、日本語教室をごらんになられたら、その数の多さと、それから学生たち、学生とは言わないんですが、受講生たちの真摯な姿に感激されたんではないかと思います。ぜひそういったことをよろしくお願いします。  それから、さらに要望があるんですけれども、外国人指導助手、ALTのお話も参考にされるということなんですが、成田市内には成田日本語学校、AIT日本語学校、それから成田国際福祉専門学校、それから公民館の日本語学校と、もちろん大学もありますけれども、策定委員会は庁内組織でやるということで決まっているんであれば、もう1つ有識者会議のようなものを、こういった実際に多文化に触れられている方たちを集めて有識者会議を開いて、多方面からの意見を参考にしていただければいいなと思います。よろしくお願いします。  それから、続いて問2です。災害時の外国人支援について。  平成29年に行われた第41回成田市インターネット市政モニターのテーマ、避難所に関するアンケートの中に、外国語の案内をあらかじめ準備しておく。外国語併記のガイド冊子を作成する。外国人向けの言葉の案内のようなものを用意するなどの回答がありました。また、その他の意見の中にも、私自身海外へ渡航した経験があることから、自国の言葉が通じない地域での暮らしや、ましてや災害は非常に不安に感じると思います。特に、成田市には様々な国の方が住まわれているようですので、いざというとき、混乱を招かないような準備が必要かと思います。  私の住む大栄地区には高齢者が多く、恐らく外国の方も多く住んでいらっしゃいます。災害が起きたとき、高齢者といえども元気に働ける方は活動を、若くても日本語がわからず困っている外国人の方には手厚くとなる可能性が高くなると考えられます。地域の現状を正しく知っておくことが、被害を最小限にとどめる手だての1つだと思います。  そこで、次の質問です。首都圏直下型地震が起きたとき、多くの日本人避難者の対応をしながら、外国人対応は無理であると考えます。必要事項は事前に記入してもらっておかないと、どういった形の避難所であっても、必ず大混乱に陥ります。想定外という事象を想定内にするには、緊急時の速やかな対応が第一です。外国人被災者の問題を後回しにすると、日本人にも多大な影響が出ます。ここでは、あえて日本人と外国人とに分けさせて表現させてもらっています。  そこで、自治体国際化協会が提供している多言語避難者登録カード、東京都で作成している緊急時ヘルプカード、または北九州市で作成している避難所指さし会話帳など、冊子の形にしたものなどが有効であると考えますが、本市ではどういった形の指さし会話をイメージしているのでしょうか。 秋山忍 議長 宮崎総務部長。 ◎総務部長(宮崎由紀男君) 現在、本市の指定避難所には、受付やトイレなどの案内表示をピクトグラムと日本語、英語、スペイン語、中国語、韓国語などの多言語表示したもの、避難所生活のルールを日本語、英語、スペイン語、中国語、韓国語などの多言語表示したものを用意しております。指さし会話につきましては、案内表示やルールの説明だけでなく、避難所で受け付けを行うものと外国人との会話を、お互いに絵と文字を指さしながら行うものであるというふうにイメージしております。避難所生活におきまして、外国人との意思の疎通を図るツールとなるものとして期待されておりますので、本市におきましても、避難所への配置を検討してまいります。 秋山忍 議長 眞野議員。 眞野 義行 ありがとうございます。ぜひ冊子型のものにして、避難所へ配置してください。  ところで、先月11月12日の夜7時から9時の2時間、成田保健福祉館で行われた、先ほど大和議員の質問の答弁にもありましたが、第2回成田市災害医療対策会議を傍聴してきました。医療に携わるそれぞれの立場からの専門的な意見が交わされ、非常に中身の濃いものでした。  議題は、震度7の地震が起きたときの超急性期--災害発生後48時間の対応ということです--における関係機関の役割と連絡体制について。2、医療救護活動に関する必要物品、資器材、医療品等についてでした。参加された方々は、災害拠点病院・日赤救命救急センター長、救急告示病院・成田病院副委員長、成田市医師団、印旛市郡医師会、成田地区歯科医師会、国際医療福祉大学、助産師会印旛地区会長、柔道整復師会、印旛健康福祉副センター長、成田警察署、成田市消防本部、成田市役所からは健康こども部、危機管理課、健康増進課の方々、総勢恐らく25名ほどだったと思うんですが、この救命救急というのは、搬送されてきた個々の患者に対して、医材や器材など原則全て使えることが原則になっているのが救命救急ですが、この会議は災害救急と災害医療というテーマでした。  災害医療の場合は、需要と供給のバランスが崩れ、必要な機材や薬品が患者に充当されない、つまり回らない。そこで、トリアージの問題などが出てきます。命に危険のないけがは後回しになりますが、回復の見込みのない方にはシールが順番に張られていくと、皆さんもご存じのトリアージ。その災害現場でトリアージの判断をしていく。その過酷さは、医師団ははかり知れない重加があると思います。  さて、この会議ではこんなような話が出ました。まとまりなくばらばらで覚えている限り出していったんで、ちょっと聞いていただけると。  医師団のこのチームの災害拠点病院、担当医師には、衛星電話が必要なんじゃないか、どうやって連絡を取り合うと。気管挿管が必要な場合はどうする。意識のない場合。医療品の管理はどうするのか。医薬品には、それぞれ使用期限があるから一括管理は難しい。消毒は。災害時の医療では、あいた傷口は医療用ホチキスでパチパチとめるのが精一杯だろう。亡くなられた方はどこに安置する。安置場所は八富斎場。搬送は。警察は、いつどうやってかかわるか。身元確認はどうするか。持病を持っている方、例えばぜんそく患者の対応は。大人ならまだしも、子供の場合は死につながる。心臓病や腎臓病など持病を抱えている場合。人工透析患者の対応は。DMATとの連携は。それぞれの分野から様々な意見が出ました。  そのとき、その会議の座長である医師が静かに発した一言は、私の心に響きました。私たちは、神ではないから全ての命は救えるわけではないんだ。これは、救命を放棄しているのではなくて、本当に最前線に立った人間たちが命の極限と向き合っている。会議の中でそういう雰囲気を味わえたというのは、非常に私にとっては貴重でした。そこに一緒に傍聴していらした大倉議員と、命の最前線にいらっしゃる方の生の声を聞くことができて、非常に勉強になりましたねと、共通の感想を持ちました。  命には、当たり前ですが、国境はありません。しかし、言葉の壁が命に国境をつくったとすると、それはとても悲惨なことです。阪神淡路大震災のときの外国人被災率は日本人の1.6倍と言われました。もう時代が変わっていますので、そこまではないと思いますが、そのとき以来、弘前大学の佐藤教授が、やさしい日本語というものの導入を積極的に日本に広め出しました。災害時外国人支援に効果があるということが実証されています。  そこで質問です。多言語対応アプリ、これは貴重に有益だと思いますが、甚大災害のときになかなか対応は難しくなる。そのときに、全国的にやさしい日本語の研修及び導入が進んでいますが、この問題は、危機管理課だけの問題ではなく、むしろ文化国際課及び国際交流協会もかかわる問題だと思いますが、避難所で基本的なやさしい日本語活用へ向けて、具体的な方策及び市の職員の研修が必要だと思いますが、そのお考えはありますか。 秋山忍 議長 宮崎総務部長。 ◎総務部長(宮崎由紀男君) 本市では、震度6以上の地震が発生した場合、各指定避難所を開設するための震災時避難所担当職員を2名ずつ計102名指名しており、毎年、研修を実施しておりますことから、やさしい日本語による外国人対応について、研修に取り入れることを検討してまいります。 秋山忍 議長 眞野議員。 眞野 義行 ぜひ検討よろしくお願いします。  次の質問です。災害時の外国人支援訓練を実施したり、自主防災組織や避難所運営委員会との連携を図るとのご回答でしたが、具体的にはどういった規模で何回行ってきたのか、活動例を教えてください。 秋山忍 議長 宮崎総務部長。 ◎総務部長(宮崎由紀男君) 平成29年6月に公津西地区を対象とした土砂災害避難訓練、また平成29年11月に震災時に玉造中学校に避難する人を対象とした成田市総合防災訓練の際に、外国人対応の訓練を実施したところでございます。2つの訓練では、避難所担当職員及び通訳ボランティアが、避難所を訪れた日本語の話せない外国人観光客に対応するという訓練を実施したところでございます。なお、訓練に参加しました外国人の方につきましては、訓練に参加する自治会長などを通じまして、地区に居住している外国人の方の参加をお願いしたところでございます。 秋山忍 議長 眞野議員。 眞野 義行 ありがとうございます。自治会という組織が弱体化して、日本人に対する防災訓練もままならない状況ですが、だからこそ言葉が不自由な外国人に対して、特別な訓練が必要だと思います。この2年行われていないようなので、オリンピック・パラリンピック前にぜひ1度実施していただきたいと思います。  続いて大問3です。在住外国人の子供たちへの支援についてです。質問ではなくて重ねての要望であります。  日本語集中教室設立については、大栄地区廃校予定跡地5つのうち1つを、もし教育委員会のほうで有効活用できれば、新たな施設をつくらずにスタッフを雇用するとか、そこがスクールバスをどうとかという問題はあるかとは思いますが、これから増加されることが予想される外国人児童生徒への丁寧な対応という点で、将来的にも非常に有益な施設となる可能性を秘めていますので、ぜひ前向きな検討をよろしくお願いします。  最後になりますけれども、外国人、12年前の第1期の策定委員会でも同じ目標が出ていて、多くの市民がグローバル化に対応し、多様な文化や価値観を受け入れ、英語で自分の思いを発信するコミュニケーション能力が向上している。これが12年前。今回の素案にも同じのが出ています。さらに、外国人との相互理解により、誰もが住みやすく魅力のある多文化共生のまちが実現しているという文言も入っています。全く質問ではありません。  実は、先月、11月22日に向台小学校6年生の英語の授業を参観してきました。ALTの英語補助教員の合同研修会です。私は、正直感動しました。それまでに何回か小学校の授業を見ていたんですが、47人集まっている外国人ALTに対して、クラスの子供たちは全く、前から言っていますが、子供たちは物おじしないです。飛行機の中の簡単なスキット、会話をやるんです。ポークがいいかチキンがいいか、よくありがちなんですが、それについてのコメントをばーっと全員が散らばって一瞬のうちにやっていくんです。  子供たちの活動もすばらしいし、ALTは極めて優秀。でも、一番感動したのは、小学校の男性の先生でした。後から聞いたら、非常に極めて英語は苦手だったということですが、もう何とかかんとか、ALTにくっついて、一生懸命英語で授業を展開しようって、だから子供たちは、すごく伸び伸びとやっていました。これは、ほかの都市は知りませんけれども、かなり日本中にも広められるぐらいの小学校の英語の教育、やっぱりすごいと、ここはさすが国際都市成田の教育じゃないかと。校長先生にすばらしかったですと。  平成小学校や公津の杜にも行ったんですけれども、どこもすばらしかったんですけれども、英語で自分の思いを発信するコミュニケーション能力を向上したり、ほかの外国人と多文化共生をやるって、その指針の目標としては、申し分ないと思うんですけれども、あと8年間でどんなふうにやるんですか。その具体的な方策をどこにも出てこないんです。だって、放っておいても進捗しません。でも、チャンスはこういった子供たちです。  自分は今考えているんです。考えて実際に動き出しているんですが、議会の皆さん、それからここにいらっしゃる執行部の皆さんにも、後で個別にお願いに上がるかもしれないんですけれども、おもてなしボランティア、トーク用のeラーニング、あれをアップしてくださいと言ったら、11月15日付でアップしていただいて、おもてなし英会話というのができました。それを来年の4月から半年ぐらい、成田でやっちゃう。今、市長には直接交渉して、参加の交渉をいただいています。キャラクターのうなりくんも許可いただきました。成田ケーブルテレビは、12月の終わりにプロポーザルをやって多分通るんじゃないかと。友人のALTが出演してくださいます。  駅、ショッピングモール、道端、困っている、そこにこの部長さんたちがMay I help you?と言って、本当は議員の皆さんともやろうと思ったら、なかなかこれは難しいので。そうしてそのオリンピック・パラリンピックに向けて、そのeラーニングをつくっちゃう。ケーブルテレビで流して。そうすると、それを小中学校でやる。そして、その親子で家で見る。そこに行政の皆さんが出てくる。市長も出てくる。それを全世界に発信するんです。成田市ONE TEAM、このONE TEAM成田をスローガンにやってみたいんです。ですから、出演をしていただけるような方がいたら、ぜひ、もしこの場で手が挙げられないんでしたら、内線3040に電話をいただければ。  ただ、そういうことをやって、成田ってやっぱりすごいな、国際都市だなって、そうしたらデルタ航空も戻ってくるかもしれません。そういう何か外に、みんなが楽しめるようなアピールをぜひ企画できたら、そうしたら8年後、ひょっとしたらこういう目標は達成できるんじゃないかと。ぜひご協力、また今回も一人で興奮してしまいましたが、次回は冷静にできるように頑張りたいと思います。  それでは、私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ...

秋山忍 議長 一般質問を続けます。  3番、眞野義行議員。  〔3番 眞野 義行 壇〕 眞野 義行  皆様、こんにちは。議席番号3番、政友クラブ、眞野義行です。通告に基づきまして一般質問をさせていただきます。  今回の質問は大きく分けて3つです。大問1は、多文化共生について。大問2は、在住外国人の子供たちへの支援についてです。大問3は、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けたボランティアガイドの育成についてです。  それでは始めます。まず、大問1、多文化共生についてです。  私が所属する政友クラブは、7月10日から3日間、韓国視察を行ってきました。韓国とは現在、政治、経済的に非常に関係が悪化していますが、私たちが訪れたときは、現在のような反日、反安倍ポスターは張られておらず、ソウル市明洞のコンビニでも、普通に日本製品の購入ができました。しかし、3日間とも警察の前、銀行の前など至るところでいろいろな種類のデモが行われており、市役所の前にも何かしらの抗議のためのテントが張られていました。  視察ガイドの話では、韓国国民にとってデモは日常的なことです。いまだに毎週土曜日に、前大統領パク・クネを支援するデモが行われている。最近では、さすがにその数が減ってきましたが、ということだそうです。どうやらデモは、彼らの文化の一つのようです。  さて、今回の視察先の重立ったところは、仁川国際空港、IRパラダイスシティ、仁川広域市中区、ソウル市庁などでした。その中の、仁川広域市中区への表敬訪問と、ソウル市での行政視察、ソウル市外国人住民及び多文化家族支援基本計画について取り上げます。  仁川広域市中区は、1988年から成田市と友好都市になっており、この数年途絶えていますが、少年サッカー交流でも盛んでした。中区への表敬訪問は、区長からのこういった言葉で始まりました。日韓関係は政府間の問題、自治体や民間同士では友好を深めていきたい。終始、非常に和やかな雰囲気で交流が進み、最後は中区の日本の町並みを模した観光施設を案内していただきました。  この町並みは、2007年につくられたものです。高台にある庁舎をおりると、すぐ右側の道路脇に日本の人力車と青年の像、そして通りの向こう側、横断歩道の先には2体の大きな約1メートル50センチくらいですか、招き猫の像が飾ってありました。両方とも5年前、2014年につくられたものです。それくらい親日のまちです。しかし、本当に残念なことに、先ほどの招き猫と人力車の青年の銅像が、撤去されることになってしまいました。その事実は、8月31日、先日、朝鮮日報で報じられました。  私たち政友クラブのメンバーは、その場所で記念撮影をしたのですが、なくなってしまうのです。ある市民団体による国民請願が大統領府へ出されたからです。悩んだ区長は、結局、撤去を決めてしまいました。この悩んだという表現は、朝鮮日報にそう書かれていたので事実だと思います。私はこう思います。区長は、本当に苦しい判断をされたんだと。それは、実際にお会いしたからわかることです。そうでなかったら、自治体主導の反日行為かと思ってしまったことでしょう。  ところで、こういったある民族を否定的に捉える国が考える多文化共生とはどういったものか。ソウル市庁への行政視察には、とても興味がありました。しかし、失礼ながら予想以上に、ソウル市の多文化家族支援基本計画には学ぶべきものが多々ありました。例えば、外国人住民人権チームの結成、外国人住民代表者会議による外国人住民の社会参加の支援、ここには日本人女性が入っていました。そして、外国人支援施設の運営、拡大など、共生のための積極的な施策が数多くありました。  その中でも私が特に興味を持ったものは、移住児童のための多文化統合保育園の拡大、進路・総合サービスの提供、多文化幼少年サッカー教室の運営などの施策でした。民間やボランティア任せでなく、市役所の全庁的な連携体制、多文化家族チームが運営することになっていたのです。残念ながら実際には、国内の不況による若者の失業率の高さから、外国人優遇は逆差別ではないのか、私たちの職が奪われているなどの批判の声も上がり、難しい面もあります。また、積極的に受け入れた移民が、韓国語や文化・伝統を学ぶ前に、自分たちのコミュニティーをつくってしまって、住民トラブルが起きているという話もありました。  しかし、日本と同様に少子高齢化が深刻な韓国では、優秀な外国人雇用の問題と人口増の問題は解決しなければならない大きな課題なので、積極的な施策で乗り越えたいとおっしゃっていました。現在は移民を認めていない日本ですが、特定技能という新しい在留資格が加わったことにより、これまでの技能実習生の本人だけの問題でなく、その家族、特にその子供たちへの計画的かつ組織的な取り組みは、避けられない重要な課題だと思います。成田市においても、毎年ふえ続ける外国人に対して、国任せではなく自治体主導の具体的な施策が必要だと感じました。  そこで1つ目の質問です。市には、各部署を超えた外国人との共生についての専属チーム結成のお考えはあるのでしょうか。次に、外国人との共生、つまりは多文化共生の発想のもと、当たり前のことですが、お互いの文化について理解し合うということです。その文化の違いをきちんと理解していないと争いが起きます。同じ文化圏に住んでいれば、意見の食い違いは論争で終わりますが、異なる文化を背景とした意見の食い違いは、戦争につながる可能性があります。だからこそ、多文化共生のためには異文化との相互理解が必要なのです。  直接その国を訪問できないのであれば、その国の人から情報を得ればいいのです。ただし、同じ国でも、できるだけ複数の人間から。意見や相談があったら、市には窓口がありますよという待ちの姿勢ではなく、積極的に外国人の文化に基づいた考え方を知るための施策が必要だと思います。  そこで2つ目の質問です。成田市の国際化のために、以前は市長と外国人懇談会が開催されていました。それは非常によい企画でしたが、現在どのようになっているのか教えてください。次に、成田市には日本語教室、日本語学校、国際医療福祉大学、国際福祉専門学校など、数多くの外国人が学ぶ施設があります。そういった施設を訪れると、当然ですが、完全に国際化されています。留学生、技能実習生、在住外国人などなど、本当に様々な事情を背景にした、世界中からやって来た人々が、一生懸命日本語を勉強しています。彼らの生の声を聞き、彼らに日本語を教えているボランティア、教職員の方から話を直接聞くというのは、多文化共生を考える上できわめて大切なことになると思います。大切なことは、実際にその場所に行って、自分の五感で現実を体感してくることです。  そこで3つ目の質問です。市内にあるこういった教室や学校で働くボランティアや教職員の方々と、市の職員との意見交換や要望を聞く場はあるのでしょうか。また、国際医療福祉大学の副学長、また事務長から、日本語教室のボランティアから、市の窓口業務についての外国人対応がもう少しスムーズにならないか。できたら外国人向けワンストップ窓口があると助かる。せめて翻訳機などが欲しいとのお声を頂戴しています。  そこで4つ目の質問です。3月議会での答弁の中に、市役所の窓口での多言語対応に備えて、自動翻訳機等についての調査研究を続けているとのことでしたが、その進捗状況について教えてください。  次に、大問2、在住外国人の子供たちへの支援について質問します。  私は、7月31日、渋谷にあるNHK本局を訪問しました。目的は、在住外国人の子供たちの教育現場での現状についての聞き取りです。NHKは2017年から「外国人依存ニッポン」というテーマで、日本全国の外国人労働者が抱える問題について丹念に実態調査をし、記事をまとめ、ウエブ上でその問題を訴えています。渋谷の本局だけでなく、全国各地の取材班が調査、編集をしています。私は、これらの特集やコラムを丹念に読んでいくうちに、大いに共感できる部分と疑問に感じる部分が生まれてきました。直接話を聞きに行こう。在住外国人の子供たちが抱える問題、その本質は何なのか。NHK報道部の記者に連絡し、お話を聞けることになりました。  しかし、その前に、この成田市の現状についての認識がないと、せっかくインタビューに行っても、本当のことが何も得られないと思いました。そこで、市内の日本語教室、日本語学校、日本・インドネシア経済協力事業協会、これは前林小学校の隣にあります。国際医療福祉大学、国際福祉専門学校などを視察し、その活動を見学し、学生、先生、ボランティアの方々にインタビューをしてきました。それらの視察を通してわかったことは、共通して国の政策を当てにせず自分たちでやるという前向きな姿勢です。  また、そこで学ぶ、留学生、実習生、在住外国人、呼び寄せ家族の子供たちの本当にひたむきな日本語を学ぼうとする姿には感動を覚えました。その視察先の一つ、中央公民館で行われている日本語ボランティア教室についてお話しします。これは市役所職員であったOさんが30年前に立ち上げたものですが、その日の参加者は12名、講師の方も12名、日本語教師の資格を持っている方は1名でしたが、皆さん様々な工夫をされて、レベルに応じて外国人に実践的日本語会話を教えていらっしゃいました。  その受講生たちに混じって10歳の小学生とその母親が親子で学んでいました。4月に来日したその親子は、日本語がわからず苦労しているのです。また、17歳の少年は、父親に連れられて1年前にやってきたのですが、中学校卒業の年齢でしたので、どこにも居場所はありません。しかも、日本語がほとんどわからない状態です。友達はいないしやることもない。孤独な自分の将来を考えているのか、その目は本当に悲しそうでした。犯罪に走らなければいいけれどもと。  さて、ほんの一部でありますが、成田に住む外国人の様子を確認してからNHKのインタビューに臨みました。その結果は、受け入れる側の日本人の意識を変えなければならないというものでした。1、日本人は違いに対して寛容ではない。2、いじめを経験しない外国人の子供はいない。3、教師からの差別的な態度を感じている。4、日本語を学ぶ機会が与えられていない。5、日本語を学ぶイコール日本の文化を学ぶということだが、そういった意味で日本語をきちんと教えられていない。6、外国人の子供たちが取り残されている現状、その原因が検証されていない。以上が主な点でした。  報道部の担当記者は、3年間、全国の在住外国人の問題を追跡し、特にその子供たちの問題を中心に調査をしていました。彼が何人もの子供たちを取材するうちに、国や教師に対してある種の怒りが湧いているようで、冷静ながらも言葉からは熱を感じました。  私が非常に気になった点は、いじめを経験しない外国の子供はいないという点と、教師からの差別的な態度を感じているという点でした。彼が、15歳のときにインタビューした子供たちが、再び18歳になったときに質問したら、全ての子供は同じ答えをしたそうです。私は、腑に落ちないので全員がですかと再度尋ねると、きっぱりと「はい」と答えました。  成田市は、教育課程特例校として様々な国からやってこられているALTの先生方を採用してきました。ですから、成田市の子供たちは、見た目の違いでその人間を別の人間として見る感覚はほとんどありません。偏見もなく疎外しようとする雰囲気も出しません。同じ地球人として共生しているかのように見えます。そう思ってきました。しかし、外国人の子供は、実はいじめに遭っていたりするのだろうか。これは不安になりました。  また、教師による差別的な態度については、私はこのように答えました。「恐らく外国人の子供たちに十分にかかわってあげられなかったことが原因じゃないでしょうか。日本の教師の日常は、想像以上に大変ですから」と言うと、その記者は、「教師が外国人の子供を負担に思っているからじゃないでしょうか」と言いました。この最後の言葉は、実はある意味、真実をついていました。結局1時間30分に及んだインタビューは、国の政策を待っていては外国人の子供の教育問題は解決しない。自治体のアイデア勝負だということが結論になりました。彼らが安心して過ごせるコミュニティーをつくってあげることは、子供の教育という観点から考えると、日本人であろうと外国人であろうと、とても大切なことだと思います。外国人との共生を考える上でも、教育委員会から何かしらの提言があってもいいのではないでしょうか。  そこで質問します。言葉を身につけるというのは、その国の文化や生活習慣も身につけるということですが、日本語教育補助員18名で小中学校に在籍する約90名の児童生徒の支援を行うことには無理があると思います。さらなる支援策として、具体的な考えはあるのでしょうか。  最後に、大問3、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けたボランティアガイドの育成について質問します。  成田市には、市民活動やカルチャーサークルとして様々な英会話サークルが存在します。私もこれまで複数の講座に参加しました。特に、国際交流協会で今年から新たに始まった初級英会話講座には、私もお手伝いとして参加させていただいています。成田を国際都市にするというワンイシュー議員の私としては、現在は道案内、お買い物サポート、電車乗りかえなど、市民の皆さんが自信を持って行えるような初級講座に興味があります。そして、オリンピック・パラリンピックで成田市民のおもてなしを世界に発信する、これが目的です。  さて、こうして様々な活動に参加すると、大人になってから英語で外国人とコミュニケーションをとりたいと思う人が多いことに、改めて気づかされます。しかし、日本人の減点法的発想が、英語を話す邪魔をします。だから、英語が話せないというよりは、失敗を恐れる余り英語を話そうとしないのです。つまりどうしても自信が持てない。  そこで質問します。語学に自信のある人たちのボランティアガイドではなく、自信がなくてもボランティアになるための第一歩が踏み出せるような企画が必要だと思いますが、そのお考えはありますか。また、具体的な企画としては、東京都には自宅で個人練習ができる外国人おもてなし語学ボランティアwebというeラーニング動画があります。その活用ができれば、初級者であってもボランティアガイドになる可能性が膨らむと思うのですが、いかがでしょうか。  以上で、私の壇上からの質問を終了します。よろしくお願いします。 秋山忍 議長 小泉市長。      〔市長 小泉一成君登壇〕 ◎市長(小泉一成君) 眞野議員の多文化共生についてのご質問からお答えいたします。  まず、本市の外国人との共生にかかわる体制についてでありますが、言語や文化、生活習慣を越えて共生できる地域づくりのためには、市政全般においての対応が必要であると考えております。本市におきましても、国が示した外国人材への対応策を具現化していくために、多文化共生の指針の策定を計画しているところでありますが、策定に際しては庁内組織を立ち上げ、全庁的な連携体制で取り組んでまいりたいと考えております。  なお、この組織につきましては、指針制定までのものとなりますが、全庁的な連携は、その後も継続、発展させ、外国人に関する諸課題に対しまして、適切に対応してまいります。  次に、以前開催されていた外国人懇談会についてでありますが、本市においては、平成9年度から平成17年度にかけて、外国人による懇談会を開催し、公募により出席された方々から様々なご意見をいただきましたが、回を重ねる中でメンバーの固定化を招き、開催を見合わせるに至ったものであります。  現在のところ、外国人のみを対象とした懇談会の開催は予定しておりませんが、インターネットや電子メールが普及した今日においては、市長への手紙や市政モニター事業の活用によって、外国人の方々の意見や提言を気軽にお寄せいただくことができ、迅速な回答も可能になっております。  次に、外国人が学ぶ市内の学校に勤務する方々との意見交換や、要望を聞くための機会についてでありますが、現在、本市と国際医療福祉大学に在籍する留学生や教職員との間で、交流の機会を設けております。今後もこれらの機会を活用しながら、皆様の声に耳を傾けてまいります。  次に、市民課の窓口での多言語対応についてでありますが、市民課では、外国人の方が窓口で手続をされる際に、担当職員との意思の疎通を補助するための電話通訳サービスを導入しており、英語、中国語、韓国語、ポルトガル語、スペイン語、ベトナム語、タイ語に対応しております。加えて、総務省の外国人住民基本台帳通訳サービスであるナビダイヤルでは、タガログ語、ネパール語、インドネシア語の通訳も可能となっております。また、外国人労働者の受け入れ団体などの支援もあり、市民課窓口での外国人への対応については、現在のところ支障はありませんが、出入国管理法の改正に伴う外国人労働者及びその家族の受け入れ拡大への対応も考えられることから、多言語化への対応については今後の課題と認識しております。  自動翻訳機につきましては、既に導入した自治体から聞き取りを行ったところ、多言語対応が可能という利点がある反面、使用する用語に専門用語が含まれていると正しく翻訳ができないなどの課題があることも伺っております。加えて、全国的には導入事例も少ないことから、市民課での窓口対応の状況を把握しつつ、自動翻訳機の性能なども考慮しながら、引き続き調査研究をしてまいります。  次に、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けたボランティアガイドの育成についてのご質問にお答えいたします。  語学に自信がなくてもボランティアになるための第一歩が踏み出せるような企画が必要とのことでありますが、本市では、平成29年度と平成30年度に、2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催を見据え、都市ボランティアを担う人材を育成するとともに、外国人観光客等が安心して滞在できる環境を整えるため、千葉県との共催により、外国人おもてなし語学ボランティア育成講座を開催しました。  この語学ボランティアの特徴としましては、決まった日時と場所で活動するボランティアではなく、日常生活の中で自主的に活動するボランティアとして、町なかで困っている外国人を見かけた際などに英語で積極的に声をかけ、道案内などの手助けをしていただくもので、東京オリンピック・パラリンピック以降も、継続して活動していただけると考えております。  本講座は、英語の語学力に応じて、簡単な日常会話ができる方などを対象としたおもてなしコースと、語学力に自信がない方でも受講しやすいように、初級者向けの語学講座を加えたセットコースの2つのコースを設けて開催し、約300人の方々に受講していただきました。さらに、今年度は、東京オリンピック・パラリンピックに向け、競技会場の周辺駅や空港などで交通案内や観光案内などを行っていただく都市ボランティア約300人の方々の面接を6月に終えたところであり、10月から千葉県全体での共通研修、来年2月ころには、市主催の観光案内などを習得していただく研修を行ってまいります。  東京都のホームページで公開しているeラーニング動画につきましては、外国人おもてなし語学ボランティア育成講座の受講を後押しすることを目的に、誰もがおもてなしの心の一端を気軽に学べるものとなっております。  本市といたしましても、このようなeラーニング動画については、オリンピック・パラリンピックだけでなく、ボランティアの育成に有効と思われることから、東京都の動画を本市のホームページなどで紹介し、語学力に自信がなくてもボランティアになるための第一歩を踏み出せるよう、後押ししてまいりたいと考えております。  なお、在住外国人の子供たちへの支援についてのご質問につきましては、教育長よりご答弁申し上げます。 秋山忍 議長 関川教育長。      〔教育長 関川義雄君登壇〕 ◎教育長(関川義雄君) 私からは、在住外国人の子供たちへの支援についてのご質問にお答えいたします。  日本語の補助について、さらなる支援策として具体的な考えはあるのかとのことでありますが、本市では、日本語支援を必要としている外国籍児童生徒に対応するため、日本語教育補助員を配置しており、本年度はスペイン語、フィリピンのタガログ語、中国語、スリランカのシンハラ語、韓国語、モンゴル語の6言語の日本語教育補助員を18名採用し、小学校14校、中学校7校に派遣し、友達とのコミュニケーションを支援したり、授業における学習の補助を行い、児童生徒が日本での学校生活に早くなれることができるよう取り組んでおります。また、保護者に対しても、学校から家庭へ配付する文書の翻訳や、保護者会、個人面談での通訳などを行い、学校教育への理解を深めていただいております。  さらに、年度途中に外国籍児童生徒が転入してきた場合など、日本語教育補助員では対応できないときには、有償ボランティアによる支援を行っており、本年度は既に9名の支援員を配置しております。  今後は、日本語教育補助員の配置とともに、多様な言語に対応するため、翻訳機の導入を検討してまいりますが、他市の導入状況を十分に研究し、外国籍児童生徒の支援の充実に努めてまいります。 秋山忍 議長 眞野議員。 眞野 義行  それでは、自席から質問させていただきます。小泉市長、関川教育長、どうもありがとうございました。  それでは1つ目です。多文化共生の指針策定については、大いに期待するところでありますが、要望といたしましては、本市の全庁的な策定委員会には、ぜひ外国人を加えていただきたいと思います。  私が所属する政友クラブの宇都宮会長は、30年前の1988年には、既に外国人との共生問題を議会で取り上げられており、その中で在留外国人の審議会への参加または意見交換会の開催についての提案をされています。また、例えば近隣の印西市では、2012年に印西市国際化推進懇談会という組織を立ち上げ、国際交流関係者4名、学識経験者2名、公募市民3名、在住外国人3名の計12名で国際化を推進しています。  さらに、印西市では、外国人市民意識調査も行っています。調査票は、印西市に住む18歳以上の外国人全員に送っています。しかしながら、多文化共生の問題は、むしろ現在成人となっている外国人の問題よりも、呼び寄せ家族の問題、特にその子供たちをどのように日本社会に取り込むか、それが重要課題になっていくと思います。  私はこう思います。共生についての一番大切な考え方は、外国人の子供たちと日本人の子供たちの未来の共生像、これをどう描くかだと。成田市には、約50名の世界各国からのALTが勤務されています。実際に成田市で生活をし、児童生徒と接しているALTの方々から共生についてのアイデアをいただくことは、極めて貴重な機会になると思います。昨年約70名だった児童生徒が、今年は約90名。日本人の児童生徒、外国人の児童生徒という区別的な発想ではなく、同じ成田市の児童生徒として、少子高齢化に臨む若者を育てるという発想が極めて大切だと思います。  そこで質問します。他市の事例では、国際化推進懇談会などの構成員に学識経験者や外国人が見受けられますが、本市の新しい多文化共生指針策定委員会に外国人を加えるお考えはありますか。 秋山忍 議長 加瀬林市民生活部長。 ◎市民生活部長(加瀬林操君) 多文化共生指針の趣旨といたしましては、行政上の基本的な考え方や目指すべき方向性などを唱えるものでありますため、策定に当たりましては、まずは庁内委員会として本市職員で構成する多文化共生指針策定委員会によって進めてまいりたいと思います。市民の皆様のご意見につきましては、市政モニター制度の活用やパブリックコメントの実施などによりお伺いするほか、外国人の方のご意見につきましても、国際医療福祉大学にご協力いただくなどして、耳を傾けてまいります。 秋山忍 議長 眞野議員。 眞野 義行  なるほど、ありがとうございました。それでもやはり要望したいです。  本市職員で構成する組織ということであれば、教育委員会のALTのリーダー2名、これに参加を求めることも可能だと思います。我々日本人と異なる視点・観点を持つ人間が組織に入ることは極めて重要です。今はその予定がないということですが、ぜひ検討していただきたいです。なぜなら彼らが組織に入ることで、マイナスになることは一つもありません。  質問を続けます。千葉市では、2005年に始まった外国人市民懇談会を継続的に続けています。2018年に行われた座談会のテーマは、2020年の東京オリンピック・パラリンピックで訪れる外国人観光客には、どのようなおもてなしがよいかでした。3グループに分かれての意見交換会及び発表という形式です。  これまでのテーマの中には、千葉市多文化共生のまちづくり指針について、多文化共生社会推進のための日本語学習支援のあり方、外国人にごみ出しのルール、有料化を知ってもらう効果的な周知方法などがありました。参加人数は最大で17名、集まりが悪いときがありながらも継続をさせています。  成田市も様々な理由から、市長との懇談会がなくなったということはわかりますが、なくなってから14年たっています。多文化共生社会に対応するには、これからの成田市がどうあるべきかについて、直接、在住外国人の意見を聞く場所の設定は必要だと思います。  そこで質問します。外国人が増加傾向にある本市においても、提言を受けるだけでなく直接顔を合わせる懇談会の機会を設けるべきだと思いますが、いかがでしょうか。 秋山忍 議長 加瀬林市民生活部長。 ◎市民生活部長(加瀬林操君) 行政と外国人の懇談につきましては、多文化共生指針の策定の中であわせて検討してまいりたいと思います。 秋山忍 議長 眞野議員。 眞野 義行  わかりました。検討されるということですから、その結果を楽しみにしています。  続けます。先ほどありました国際医療福祉大学に来られている留学生の方々からも意見を伺うとありましたが、そこに来られている留学生の方々は、はっきり言いますと、かなり優秀な学生たちです。私は、5月末に医学部の英語による授業を参観し、その後、教授のお話を聞かせていただきました。約120名の学生がレベル4つに分けられ、そのうちの1番のクラスと4番のクラスに参加させていただきました。外国人留学生の多くは、1番上位のクラスに在籍しており、彼らは極めて優秀で、授業後も教授に対して質問攻めをしていました。  そういった優秀な留学生の話を聞いているだけでは、今成田に住んでいる外国人の本当の姿は見えないんじゃないでしょうか。彼らは、日本には住んでいますが、学生ということで生活感のない意見になる可能性があります。市内には、中央公民館、加良部公民館、三里塚コミュニティセンターなど、それぞれの公民館で独立した日本語教室が開催されています。その現場に行って、ボランティアの方々の話を聞いたり、実際に学んでいる外国人の方々の話を聞くのは、多文化共生の本質を見きわめる上で極めて大切だと思います。  そこで質問します。市の職員が、こういった日本語教室でボランティアとして活動していらっしゃる方々の現場を視察したり、学生たちの話を聞くような予定がありますか。 秋山忍 議長 加瀬林市民生活部長。 ◎市民生活部長(加瀬林操君) 現在のところ予定はありませんが、今後本市においても外国人の増加が予想されますので、多文化共生指針を策定していく中で、皆様のお話をお伺いしたい状況が出てきた場合には、そうした訪問も検討させていただきます。 秋山忍 議長 眞野議員。 眞野 義行  わかりました。こちらも検討ということですので、その進捗状況等については、この後の議会でも継続質問させていただきます。  あわせて要望ですが、実際に公民館等で行われているボランティアによる日本語教室の様子の見学及び広報紙等での情宣活動にも力を入れていただきたい。活動されているボランティアの方々の中には、場所の提供はあるけれども、現場に一度も視察に来られていないので、丸投げ感があるという声も聞きました。年に一度でもよいので、公民館職員以外の市職員の方が訪問することで、ボランティアの方々のモチベーションアップにもつながると思います。  お話を伺う機会を設けるだけでなく、こちらから出向くという行為は、市の行政と市民の皆さんの距離を縮めるために大いに役立つと考えます。人手不足の中、本当に大変だとは思いますし、全てのボランティア活動に顔を出すことなど現実的には無理です。しかし、多文化共生指針、そういった新しい委員会を立ち上げるということであれば、多文化共生の現場に出向いて、その状況を自分の五感で体感してこられることは必要だと思います。期待します。  続けます。次に、大問2、在住外国人の子供たちへの支援についてのご答弁ですが、これは平成30年、宇都宮議員の一般質問、平成31年、飯島議員の総括質疑、平成31年、油田議員、大倉議員、雨宮議員、会津議員、令和元年、大和議員、そして私の一般質問に対する市長及び教育長答弁の内容とほとんど変わりません。もちろん予算をふやし、人的な増加は見られますが、内容に変化がありません。  これだけ多くの議員の方々が継続的に外国人の労働問題、日常生活の諸問題、そして子供たちの教育問題を取り上げているのです。非常に重大な問題です。特に、外国人の子供と教育の問題は本当に深刻です。もし彼らが日本に定住した場合、かけがえのない戦力となってくれる可能性があります。少子高齢化の進む日本にとっては貴重な存在です。しかし、教育を誤れば、自分たちのコミュニティーをつくり、住民とのトラブルが発生する危険性も含んでいます。先ほどの韓国、移民大国ドイツ、そういった国々が例になっています。日本語教育補助員の増員や翻訳機の検討では、対応できなくなることは明白です。なぜなら、今やっていることは教育ではないからです。それでも翻訳機はないよりあったほうがいいと思います。  そこで質問です。翻訳機の検討ということですが、どういった形のものをお考えでしょうか。また、6月答弁にもありましたが、その選定に当たっての進捗状況を教えてください。 秋山忍 議長 神山教育部長。 ◎教育部長(神山金男君) 翻訳機は、校外学習などで活用できることや多言語に対応できるものであることが必要であると考えます。そのため現時点では、Wⅰ-Fⅰモデルの翻訳機や翻訳ソフトではなく、SIMカードを活用した持ち運びができ、教室外や学校外でも多言語に対応できる翻訳機の導入を考えておりますが、他市の導入状況を調査いたしまして、引き続き検討してまいります。 秋山忍 議長 眞野議員。 眞野 義行  ありがとうございました。  次に、ご答弁の中に、外国籍児童生徒が日本での学校生活に早くなれることができるように、支援の充実を努めてまいりますという趣旨の発言がありました。しかし、少なくとも中学校現場では、外国人生徒担任の教師から支援されているという声は、余り聞かれません。  例えば、私の学校の外国人の生徒は、5日間のうち3日間は何の支援も受けられていません。しかも学力的にも厳しく、数学の授業にもついていけません。だから日本語が少しでもわかれば友達ができるのにかわいそうだけれども、何の支援もできていません。  また、別の方からは、私の学校の子供たちは、世界10カ国からやってきているので、とても支援を受けているとは言えず、毎年困っています。学校に来なくなる生徒もいます。また、定期試験の対応ができない。そもそも日本語が読めないので、英語圏の生徒ですら英語のテストにきちんと対応できない。その結果、評価もできない。すると高校進学の道が極めて難しくなる。  ただでさえ多忙な教師の業務に、日本語支援を必要とする児童生徒が加わることの問題は深刻です。どうしても彼らの対応の優先順位が下がってしまいます。これが彼らに、先ほどNHKのインタビューで答えたと思うんですが、彼らに担任に差別された、無視されたという誤解を与えているんではないかと思います。  外国人の子供だから仕方がないとは誰も思っていませんが、多忙な教師の日常、特に中学3年生を受け持つ担任にとって、この問題は重大です。1週間に2日しか来ない日本語教育補助員では対応できないんです。自分で学べる優秀な外国人も、まれにはいます。90人の児童生徒に対して、日本語教育補助員18名と支援員9名でばらばらに行うより、学校として成立させたほうが、はるかに効率がよく、何より言葉の壁に苦しむ子供たちが、安心して過ごせる学校ができます。公立の日本語学校を設立し、外国人の子供たちを受け入れるモデル都市になることは、国際都市成田にとって必要なことだと思います。  そこで、最後の質問をします。以上のような状況を踏まえ、全国に先駆けて公立の児童生徒のための日本語学校をつくっていくお考えはおありですか。 秋山忍 議長 神山教育部長。 ◎教育部長(神山金男君) 本市独自の日本語学校をつくることにつきましては、大変困難であると考えております。今後どのような支援が効果的か、調査研究をしてまいりたいと考えております。 秋山忍 議長 眞野議員。 眞野 義行  ありがとうございました。  大変困難という言葉で終わってしまいましたが、大変困難であろうというのは、私も非常によくわかっていることであります。ただ、その困難の内容について、一つ一つ細かく検証していかないと、この問題は解決しないんじゃないかと思います。もし現場の大変さをわかっていらっしゃるのであれば、日本語で苦労している子供たちプラス教師を救うための検討はぜひ必要ではないでしょうか。  最後に、横浜市立飯田北いちょう小学校の取り組みを簡単に紹介します。多文化共生教育に先進的に取り組んでいます。横浜市教育委員会が、飯田北いちょう小学校内に設置した飯田北いちょう日本語教室では、専門の日本語講師による日本語の初期指導や生活適応指導、国際教室担当教員による日本語指導や教科指導、日本語支援非常勤教諭と外国語補助指導員、母言語支援者による言葉の支援等、児童の日本語力に応じたきめ細やかな指導が行われています。  さらに、地元自治会、子ども会、学童クラブ、青少年育成協議会、放課後キッズクラブ、さらには児童の日本語指導や学習支援に携わっている地域のボランティア団体等との日常的、継続的な連携、協働を推進したり、地域行事に積極的に参加するなどして、各団体と顔の見える関係をつくり、多方面から児童を取り巻くネットワークづくりを進めています。  どうでしょうか、横浜市は人口375万人の都市ですから、それと比べるのは非常識であるかもしれませんが、しかし、教育委員会も成田市が新たに立ち上げる多文化共生指針策定委員会に加わると思います。大変困難という一言で、この問題に前向きに取り組まないのは、余りにも寂しい話だと思います。だって、国際都市成田にある教育委員会なのですから。  やらないための議論に時間を使い、結果、前年度踏襲というのは、日本人のあしき文化です。本当に時間の無駄です。今まではそんなことはやってない、ほかでそんなことはやってない。これは、決してネガティブな否定的な言葉ではありません。今までやってないからチャンスで、ほかでやってないからチャンスで、考え方一つでピンチはチャンスになると思います。多文化共生、これを目指した策定委員会には大いに期待しています。  それでは、私の一般質問を終了いたします。ありがとうございました。 --------------------------------------- ...

秋山忍 議長 一般質問を続けます。  3番、眞野義行議員。      〔3番 眞野義行君登壇〕 眞野義行 皆様、こんにちは。議席番号3番、政友クラブ、眞野義行といいます。この3月までは、若くかわいらしい中学生を前にいろいろ前で偉そうに話をしてきたんですが、今日はまるで環境の違う、少し古目の中学生の皆さんを  それでは、通告に基づきまして、人生最初の一般質問をさせていただきます。  今回の質問は、大きく分けて3つです。  大問1は、成田市総合計画NARITAみらいプラン、第5節1-2「魅力ある国際性豊かな観光地づくりを推進する」に関する質問です。大問2は、同じく成田市総合計画NARITAみらいプラン、第3節3-1「国際理解を促進する」に関する質問です。大問3は、成田国際学校構想についてです。  それでは順に質問をさせていただきます。  まず大問1です。  「魅力ある国際性豊かな観光地づくりを推進する」という目標のもと、12年後の成田市のあるべき姿として、「充実した観光施設が整い、本市の観光情報が適切に提供されています。また、多くの訪日外国人旅行者に満足してもらえる国際性豊かな観光地が形成されています。」と記されています。そのための現状分析と課題として、「観光に関する市民意識を向上させることで、ボランティアガイドの育成など、観光客の受入れ態勢を強化し、国内外問わず観光客が快適に過ごせる観光地づくりが必要とされています。さらに、訪日外国人旅行者は、増加傾向にあることから、トランジットツアーの実施や多言語対応での案内など、外国人が気軽に訪れることができる受入れ環境のより一層の整備が求められています。」とあります。  皆さんもご存じのように、来年、東京でオリンピック・パラリンピックが開催されます。オリンピック憲章第2章、IOCの使命と役割の15項に「オリンピック競技大会の有益な遺産を、開催国と開催都市が引き継ぐよう奨励する。」とあります。IOCはオリンピック・レガシーの分野として、スポーツ、社会、環境、都市、経済の5分野を定めています。レガシーとは遺産という意味で、特にオリンピックでは、オリンピック後の施設有効利用やスポーツ・ボランティア面での人材育成を意味します。  例えば、2012年のロンドンオリンピックでは、人口34万5,000人都市のコベントリーが、サッカーのホストシティーとして300人の都市ボランティアを採用しました。ボランティアガイドに対する基本的な考えは、コベントリーにいらした旅行客を町の最前線でおもてなしするということ、その方々の体験をすばらしく質の高いものとすることでした。また、さらに重要視していたことは、将来、ボランティアを経験した人たちが、オリンピックのその先の機会においても活動を行おうとするボランティア遺産をつくっていくことでした。  そのロンドン大会、コベントリー市、都市ボランティア総括責任者、デイビッド・バウイ氏が、昨年の9月9日に成田市で開催された都市ボランティア募集説明会で講演をされました。ここでこの講演の一部を紹介します。  都市ボランティアの役割に競技会場への道案内があります。フレンドリーでヘルプフル、礼儀正しく、そして積極的に誇りを持って活動することが求められました。競技会場内で活動する大会ボランティアは、運営側の業務を裏方としてサポートするのがその役割ですが、都市ボランティアはそれとは異なり、ボランティア自身がその都市を代表して人と接していきます。全ての観客に対して、競技会場に向かう動線上において、最初の体験を与えるのが都市ボランティアです。オリンピックにおいては、もちろん競技観戦から得る印象は大きいですが、都市の印象から得るものが第一印象として大きなインパクトを得ます。  また、このようにも述べられました。  オリンピックのときに、都市ボランティアに参加した人の心に残るもの、それはまちに対する誇り、プライドです。あの一大イベントに参加したのだ、私があそこにいたからできたのだという思いを抱ける一生に一度の貴重な機会です。本日皆様にお伝えしたいメインメッセージはただ一つ、この機会を絶対に逃さずに参加してもらいたいということです。  コベントリー市では、オリンピックでのボランティア親善大使が大成功に終わった後も、コベントリー市の親善大使としての活動を続けています。2018年現在、その数はふえ続け400人になっています。それは、オリンピック後のボランティアの方々の感想にもあらわれています。それらの一部を紹介します。  「社会性が身について人とのつながりができた」、「地域のコミュニティに参加することで使命感や達成感を得た」、「まちへの理解がさらに深まった」などです。ボランティアガイドを経験することで、さらに自分のまちを愛するようになったという感想が多く寄せられました。  さて、オリンピックまで残り407日。これをビジネスチャンスと捉え、シティプロモーション部観光プロモーション課(成田ブランド推進室)を中心とし、成田空港株式会社の協力のもと、平成27年3月から成田空港トランジット&ステイプログラムをスタートさせました。海外からの旅行者で、乗り継ぎのために空港で長時間過ごさなければならない方々に、日本の文化・伝統を紹介し、何よりも成田市及び周辺地域の魅力を伝えるために旅行案内をするというすばらしい企画です。成田市を単なる通過都市にしないために、韓国の仁川空港での実施実績をもとに企画されたものです。  私も実際に空港に行き、この活動の一部を拝見させていただきましたが、日本の伝統文化を体験されている海外からいらっしゃる旅行者の方々の表情は、皆とても生き生き明るいものでした。空港株式会社のオリンピック・パラリンピック専門部の方のお話によりますと、やはりSNSの威力が強く、ツアーのことや日本文化体験のことを事前に理解して空港に来られるようになっているそうです。また、現在では約半数の旅行者がリピーターとなって、むしろ乗り継ぎ時間、これを楽しみだとおっしゃってくれる方がふえているそうです。  ここで私の体験談、少しだけ話させていただきますが、およそ30年くらい前にニュージーランドに行ったときに、車で国を大体10日ぐらいかけて放浪の旅に出ていたんですが、あるモーテルに泊まったときに、そこで受け付けをやってくださったおばあちゃまがとてもいい方で、1泊したんですけれども、そのときに最後、ビールが余ったので、そのおばあちゃまにビールを渡して飲んでくださいと。そして、それから10年後。そのおばあちゃんとの出来事がすごくうれしくて、また、たまたまニュージーランドに行く機会があったのでもう一度行ったんですが、何よりももうそのモーテルに行こうと思いました。そうしたら、今度はそこでおじいちゃまが対応してくださいました。10年たっておばあちゃんじゃなくておじいちゃんになって、何かどうしたんだろうという不安はあったんですけれども、そのおじいちゃまにもやはり1泊、同じ部屋に通していただいたんですが、最後お別れするときに、やはり今回もビールが余ってしまったのでビールをお渡ししたんです。そしたら、おじいちゃんが最後一言、わかったって、君が来る次の10年後までこのビールをとっておこう。もう感動して、これは涙が出ちゃいました。  何の話かっていいますと、そのときに当然おじいちゃんと記念撮影をしたんですけれども、観光をプロモートするというのは人をプロモートするということだなって。その美しい風景、写真、いっぱいあって、パンフレットの写真もいっぱいあったんですが、何より10年たっても20年たっても色あせないのは、そのおじいちゃんと撮った写真の1枚です。つまり、観光で人を育てるというのは、人が育たないと観光が育たないんじゃないか。それはすごく自分の体験としてあります。  ですから、このトランジット&ステイプログラムでリピーターが多いというのは、SNSで見ますと、全てボランティアの方とのツーショットがアップされています。きれいなお寺、古い由緒あるお寺というよりも、その人とどう絡んだかということが写真として残っている、これがリピーターをふやしている。これは実にすばらしい。  私は教員をやっていましたが、全くこのことを知りませんで、こんなにすばらしいことをやっているなら、ぜひ皆さんに紹介したいなと一生懸命思って、今しゃべっているわけですが、ただこのすばらしいプログラムなんですが、実は心配なところがあります。それは、プログラムに参加されているボランティアの方々の年齢的な問題です。この後、お答えの中で話が出てくると思いますけれども、年齢層が非常に高く、スタート段階から高齢化の問題があるんです。そのことで、もっと宣伝をすれば若いボランティアがふえるんじゃないか、そのための施策はないものだろうかと、そういったことの趣旨で、今提案をしているわけです。  オリンピック・パラリンピックを目前に控え、成田市の若者がこういうプログラムに参画しないというのは、実にもったいないんじゃないかと、そう思っているわけです。ボランティア面での人材育成というのは、全てのオリンピックでの最重要視されることです。  そこでお聞きします。  先ほどから何度も繰り返していますが、成田空港トランジット&ステイプログラム等のボランティアガイドの現状について、そして、若年層の英語案内ボランティアへの参加機会の提供について、最後に、オリンピック・パラリンピックに向けたボランティアガイドの育成と大会後の活用を絡めてお答えください。  次に、大問2です。  NARITAみらいプラン、第3節の3、基本目標達成「国際性豊かなまちづくり」についてお伺いします。  まず1つ目の質問です。  基本目標達成のために、その基本施策として、「国際理解を推進する」とあります。国際理解という言葉は誰もが耳にした言葉ではありますが、いま一度、教育委員会が考える国際理解教育とは何か、そのことについてお尋ねしたいと思います。  次に2つ目です。  同じく基本施策「国際理解を推進する」の中の12年後の目指す姿についてお伺いします。  その姿として、「多くの市民がグローバル化に対応し、多様な文化や価値観を受け入れ、英語で自分の思いを発信するコミュニケーション能力が向上しています」とあります。学生のみならず、市民のレベルで英語を使って自分の気持ちを伝える能力が向上しているという目標は、壮大なドラマ、これは一大スペクタクルだと思います。もし実現できるようなことがあれば、これはまさに国際空港がある都市成田ではなくて、国際都市成田になると思います。  実は、私はこの意見には大賛成で、何とか議員としても協力したいなと思っているんですけれども、ただ具体的な方策がないと、もう残り9年しかありませんが、果たしてこの目標は達成できるのであろうかと、そこは不安になります。  成田市の小中学生は、英語の授業の中で日常的にALT、外国人講師と接することができるために、外国からいらっしゃる方々になれています。全く恐れることはありません。本当にフレンドリーに授業ができます、小学校も中学校も。が、高校生あたりから英語を話す外国の人たちがなぜか苦手になってきます。これは急速になっていきます。理由はあるんですが、今日は述べません。そして、大人になると恐怖心を抱く人さえいます。この恐怖心は何か。町なかで英語で話しかけられると、まず心臓の心拍数が急激に上がります。その次に血圧が上昇します。最後、顔が引きつります。そして逃げ出します。  この「逃げる」という表現については、実は、小中学校に配られる教育委員会からの「あなたは外国人に話しかけられたらどうしますか」という項目の最後に、選択肢として出てきます。その1個前が、黙ってスルーする。最後に、逃げるということ。この逃げるということが果たして適切かどうか。私は実は適切だと思っているんです。実際に逃げる人はいませんが、少なくとも心の中ではばっと距離を置いちゃう。これを直さないとなかなか難しい。  じゃ、一体どうしたらいいのかと。簡単な話なんですが、日本語で答えればいいんです。日本に来ている海外の方々は、日本に来て、日本語を話そうとして一生懸命来られる海外の方に出会ったこと、私は一度もありません。中国語、韓国語、フランス語、英語、ドイツ語、スペイン語、全て自分の国の言葉で話しかけてきます。日本人は元来、非常に真面目な人間ですから、しかも英語も一生懸命やらなければならないという刷り込みがありますので、だから外国人と見ると、何か英語をみんなしゃべる人と。話しかけられると英語で話さなきゃいけない。プレッシャーがかかっちゃう。そうじゃない。日本語でちゃんとやれば、話したいことはきちんと話せば、目を見て話せば必ず伝わる。そうやって日本語を教えてあげればいいんです。だけど、現実にはそうはいかない。文科省も含めて、英語がしゃべれない日本人ってもうさんざん言いますから。しゃべれなくたって別に問題ないんですけれども言いますから。  私は教員をやっているとき、保護者と話をしますと、大型スーパーに勤めていらっしゃる方なんかは、実際ばあっと言われると、多分トイレへ行きたいんだろうなと思うんだけれども、言われていることはわかるけれども、とっさにどう助けるための一言を言ってあげていいかがわからないと。駅前で、この間も買い物に行ったら、ちょっと何か外国人の方で道に困っている人がいたと。声をかけてあげたいんだけれども、何てかけていいかわからない。それは、実は基本的なルールがあるんですけれども、その最初の発話、発問、これができないためにうまくできない。保護者の方、こうも言います。私は何とかして出川哲朗さんよりうまくしゃべりたい。あの出川イングリッシュは実は非常に有効な手段です。一生出川イングリッシュでは困りますが、あの発想が皆さんにもっと気楽にできればいいかなと思うんです。  結果、これだけ多くの外国人が訪れているまちで、しかも実際に会話するチャンスがあふれているのに、一部の英語で会話する自信のある方を除くと、何ら交流が持てない。また、参道の方々にお話を聞いたんですけれども、やっぱり参道の方々もちょっと高齢化は進んでいるんですが、お年寄りの方だと、もう今さら英語を話さなくてもお客様のほうが楽。  若い方たちの中には、やっぱりやってみたいという方がいるんですけれども、こういった現状で、先ほどのみらいプランに戻りますが、約9年後に「多くの市民がグローバル化に対応し、多様な文化や価値観を受け入れ、英語で自分の思いを発信するコミュニケーション能力が向上しています」という壮大な目標を達成させるためには、約3年過ぎたんですが、PDCAサイクルの実施が極めて重要になると思います。  そこでお尋ねします。  NARITAみらいプラン第1次実施計画の英語科研究開発事業においてのPDCAサイクル実施状況及びアクション部分のローリング作業の進捗状況についてお教えください。  最後、3つ目です。  平成15年に成田市が国より認定された国際教育推進特区の特別措置は、平成21年から教育課程特例校に名前が変わったものの、合計15年続いています。これらの教育の結果、これはすばらしい、成田市独自のすばらしい成果だと思います。確かに成田市の児童生徒は、外国人に対して物おじせず、ALTとのコミュニケーション活動を活発に行えるようになっています。しかしながら、中学生の場合、例えば修学旅行などで初対面の外国の旅行者と話しかける場面になると、物おじしてちゅうちょする場面が出てきます。それは発達年齢的なものもありますが、決められた枠内での活動はできるんです、スムーズに。そうじゃなく、自分のイマジネーションを使った活動の場面になると、なかなかちゅうちょするというのは、やはり中学生を見ていて、ここを変えないとなと思うところの1点ですね。  そこでお尋ねします。  現在、成田市の小中学校で、ALT以外の外国人とのコミュニケーション活動を設定されている学校があるのでしょうか。  すみません、大問3が残っていました。  同じく、NARITAみらいプラン、第3節の3-1、4年間の取組の方針の中に、「外国人児童生徒に対し、学校生活・日常生活への適応を図ることができるよう支援します。」とあります。  成田市は現在、日本語教育補助員を小中学校に配置し、外国人児童生徒等の教育支援を行っています。これは、先般、大和議員のほうからも同じ話がありましたが、しかし、この日本語教育補助員の方々は、各小学校に駐在しているわけではなく、複数校のかけ持ちです。日本語を話せず読み書きもできない児童生徒が、1週間のうちの2日以上、日本語教育補助員からの支援を受けられない現状があります。もちろん、彼らの中には、向上心にあふれ、学習意欲が高く優秀な子もいます。そういった子たちは1年から2年の間に日本語を習得し、2年くらいたつと小学校の4年生、5年生ぐらいまでの漢字も読み書きができます。しかし、それでも日本にある入試にはうまく対応できません。ここは小学校と中学校の大きな違いです。ですから、高等学校進学の際の進路指導のときには、受け入れ先がないという現実があります。これは後のインターナショナルスクール設置という構想につながっていくんですけれども、どうしてもこの優秀な海外から来ている子供たちをうまく導いてあげることができないというのが、困った現状としてはあります。  また、この問題は教職員の負担にも大きくつながっています。例えば、英語圏から来た外国人児童生徒について例を挙げましょう。皆さんは英語科の先生がいるから大丈夫じゃないかと思われるかもしれませんが、中学校では3年間、各学年に英語科の先生がいるとは限りません、学校の規模で。そうすると、特に3年生と1年生ではまるで学校の生活の内容が違ってしまいますので、3年生で受験を迎えて、テストとかいろんな対応をしなきゃいけないときに、その当該学年に英語の教師がいないということは、結果、日本語補助教員もいないし、英語でコミュニケーションをとってくれる教員もいないということ、これは実は放置されているというのに近い状態になるときが多々あります。かなり向学心に燃える子供たち、本当にかわいそうな場面がいっぱいあります。  あと、試験と評価も大変難しいです。つまり、英語を母国語としてアメリカから来る生徒も、英語の試験は100点とれません。なぜか。日本語が読めないからです。もちろん英訳をしたり、平仮名が読めたらルビを振ったりしてあげますが、英語ですらこういう状況になります。これが日本の長い歴史、文化伝統を教える社会、いろんな科学用語が出てくる理科、もう数学も同じです。全ての教科で、非常に教育について不利益をこうむることが起こっている。  これからもう外国人就労者がふえるということ、新しい法制がこの4月に制定されて、これから5年間で約35万人の外国からの就労者を受け入れるということ、この間も会派の勉強会で総務省の方のレクチャーを受けてきましたが、この現状を鑑みると、インターナショナルスクールを成田市につくることは、今後、海外の貴重な労働者を成田市に招き入れるには非常に必要な施設ではないかと、私は日常を見て痛感することがあります。  今回は、教育委員会にインターナショナル設立についての手だて、発想があるのかどうかをお伺いすることでとどめておきますけれども、ただ、東京には約16校のインターナショナルスクールがあります。その中で高校資格を認められるのが6つあります。ところが、千葉にはゼロです。国際都市を抱えて、国際医療福祉大学を抱えて、市場を国際輸出拠点にして、国際インターナショナル、いろいろグローバルという話はいっぱいみらいプランにも出てきますが、果たしてその学校という施設がそこに存在しないのは、貴重な優秀な海外からの労働者を成田市から逃がすことになってしまうのではないかと、そういう非常に強い思いがあるので、こちらを最後の質問とさせていただきます。  私の質問は以上です。どうもありがとうございました。 秋山忍 議長 小泉市長。      〔市長 小泉一成君登壇〕 ◎市長(小泉一成君) 初めに、眞野議員の海外でのエピソードを聞かせていただきまして、最初、10年前にビールを渡したおばあちゃんはどこへ行っちゃったのかなと、その辺がちょっと気になりました。  それでは、NARITAみらいプラン、ボランティアガイドの育成についてのご質問からお答えいたします。  まず、トランジットツアーなどのボランティア高齢化の現状と若者の育成における成田空港トランジット&ステイプログラム等のボランティアガイドの現状についてでありますが、成田空港トランジット&ステイプログラムは、成田空港で乗り継ぎする外国人観光客や成田市に宿泊する外国人観光客に、ボランティアガイドの案内により空港周辺の自然や文化を体験していただき、本市の観光の魅力を発信してもらうことを目的に、空港会社を初めとし、国や県、周辺市町と連携を図りながら、平成27年3月から実施しております。  本年3月現在、登録しているボランティアガイドは221人、年齢構成として、50代の方が全体の19%、60代の方が43%、70代以上の方が24%で、50代以上の方が全体の86%を占めております。全てのボランティアガイドは英語で案内ができ、そのうち1割を超える方が、英語のほか、中国語、韓国語、スペイン語などでの対応も可能であり、知識豊富なガイドにより大変好評をいただいており、平成30年度は1万2,278人の方々に参加いただき、平成29年度の7,023人を大きく上回る参加がありました。  また、成田空港トランジット&ステイプログラム以外にも、成田山新勝寺などで活動する成田ボランティアガイドの会では、約50人の会員登録があり、英語のほかスペイン語での対応も可能であり、国内外から訪れる参詣客におもてなしの心で日本の魅力を知ってもらう活動をしておりますが、成田空港トランジット&ステイプログラムと同様に、年齢構成は50代以上の方が大半を占めております。  次に、若年層の英語案内ボランティアへの参加機会の提供についてでありますが、成田太鼓祭では、成田国際高校の生徒による英語でのイベント案内、成田エアポートツーデーマーチでは、国際医療福祉大学の学生によるスタート受け付け、成田祇園祭では、成田高校の生徒による山車の案内放送、外国人観光客向けに成田市の夜の観光魅力を紹介したナリタノヒカリのイベントでは、成田航空ビジネス専門学校の学生による会場案内など、各種イベントに様々な協力をいただいております。  今後も、学校への情報提供や市のホームページ、成田市観光協会のホームページ、FEEL成田でボランティアガイドの募集の周知を図るとともに、引き続き、空港会社やエアライアンを初めとする民間企業などと連携を図りながら、若年層へのボランティア参加機会の提供に努めてまいります。  次に、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けたボランティアガイドの育成と大会後の活用についてでありますが、千葉県において昨年募集した都市ボランティアにつきましては、競技会場の周辺駅や空港などで交通案内や観光案内などを行うものであり、県内では5つのエリアに配置され、うち成田市内エリアでは、JR・京成成田駅などで300人の方々に活動いただくこととなっております。  この成田市内エリアの都市ボランティアには434人の応募があり、その選考、育成及び運営については本市が行うこととなっております。現在は書類選考を終え、今後は面接を経て、都市ボランティアとしての基礎知識や本市の交通案内及び観光案内についての理解を深める研修などを行い、大会開催時及びその前後の期間に活動していただくこととなります。  大会終了後につきましては、都市ボランティアの活動により身につけた知識や経験を生かして、本市のスポーツツーリズムの推進にご協力いただくためのスポーツツーリズム人材バンクへ登録していただくほか、観光ボランティアガイドとしても活動していただけるよう、働きかけてまいります。  なお、英語科研究開発事業及び成田国際学校構想についてのご質問につきましては、教育長よりご答弁申し上げます。 秋山忍 議長 関川教育長。      〔教育長 関川義雄君登壇〕 ◎教育長(関川義雄君) 私からはNARITAみらいプラン、英語科研究開発事業についてのご質問からお答えいたします。  まず、国際理解教育についての教育委員会としての見解についてでありますが、本市はNARITAみらいプランにおいて、成田国際空港を擁する町として市民が国際性や世界的視野を育むことができるよう、空港の立地を生かした国際性豊かな取り組みを推進することが大切であるとし、国際交流イベントや交流事業など、多種多様な方法により国際交流を図ることで、外国人と互いに理解し合い、ともに暮らしやすいまちづくりを推進しております。  また、市民の国際理解を深めるため、英語教育や国際理解教育、異文化体験事業の拡充など、国際的視野を育むような学習機会の充実に努めております。  教育委員会といたしましては、英語を用いて積極的にコミュニケーションを図ることのできる児童生徒の育成、外国人に対して物おじしない児童生徒の育成、他国の文化に触れることにより、自国の文化も大切にできる児童生徒の育成、この3点を目指す教育が国際理解教育であると捉えております。  次に、PDCAサイクル実施状況についてでありますが、全ての小中学校で実践している英語教育につきましては、大学教授や県の指導主事、高校教員、市内小中学校教員からなる成田市小中学校英語教育に関する検討委員会を年4回開催し、広くご意見をいただき、英語科研究開発事業の検証を行っております。  また、毎年実施している成田市英語科アンケートにより、児童生徒、保護者、教員からの意見や評価をもとに、翌年の指導案を見直すとともに、教員を対象とした研修会をより効果的に行えるよう改善を図っております。  本年度は夏休みの研修として、ALTによるワークショップと大学教授の講演を予定しており、日本人教員とALTがともに学ぶことができる研修を企画しております。  ALTと児童生徒が1対1で英語面接を行う英語効果測定についても、これまでの3段階評価から4段階の評価に変更することにより、児童生徒の英語によるコミュニケーション能力をより細かく測定できるように昨年度見直しを行いました。今後、数年間の経年変化を分析し、英語科研究開発事業の改善に生かしてまいります。  次に、ALT以外で外国人とのコミュニケーション活動の設定はあるのかとのことでありますが、多くの小学校では年間数回、地域の外国人や他校のALTを招聘し、国際交流会を行っております。また、成田山表参道や成田空港、校外学習や修学旅行などにおける外国人へのインタビュー活動や、外国人留学生を学校に招き、英会話を通して交流を行っている小学校や中学校もあります。  教育委員会といたしましても、研修会などを通して、これらの各校独自の取り組みを市内の教員に広め、児童生徒がALT以外の外国人とも触れ合うことのできる機会がさらにふえるよう、支援してまいります。  次に、成田国際学校構想についてのご質問にお答えいたします。  外国人就労者の子供たちのための国際学校についてでありますが、本市では日本語支援を必要としている外国籍児童生徒に対応するため、日本語教育補助員を配置しております。本年度はスペイン語、タガログ語、中国語、シンハラ語、韓国語、モンゴル語の6言語の日本語教育補助員を18名採用し、小学校14校、中学校7校に派遣し、友達とのコミュニケーションを支援したり、授業における学習の補助を行い、児童生徒が日本での学校生活に早くなれることができるよう取り組んでおります。また、保護者に対しても、学校から家庭へ配布する文書の翻訳や、保護者会、個人面談での通訳等を行い、学校教育への理解を深めていただいております。  国際学校の設立についてでありますが、地方公共団体は学校教育法の規定により、児童生徒が義務教育を受けるための小中学校の設置が義務づけられております。同法の規定による各種学校としての国際学校、いわゆるインターナショナルスクールにおいては、就学した児童生徒は義務教育を受けたとはみなされず、その後の進学や就職にも支障が出る可能性があるという課題があります。また、現状、各学校においては、日本人と外国籍の子供たちが一緒に過ごすことにより、互いの文化について理解し合い、外国籍の子供の日本語習得が促進されるだけでなく、地元の子供たちとかかわることで、その地域の一員として日本で暮らしていくための素地ができていると考えております。  このようなことから、本市では、インターナショナルスクールの設置ではなく、既存の小中義務教育学校の枠組みの中で、外国籍の子供たちを支援してまいります。  さらに、日本語支援を必要としている児童生徒が安心して学び、学校生活を送ることができるよう、教育委員会といたしましては、今後、翻訳ソフトなどの導入について研究を進めてまいります。 秋山忍 議長 眞野議員。 眞野義行 自席から失礼いたします。ご丁寧な回答をありがとうございました。  今日は二次質問は行いません。私からの要望という形で終わらせていただきます。  教育委員会の方々が成田市の英語教育充実に向けて努力されていること、それから観光プロモーション課並びにスポーツ振興課の職員の皆さんがオリンピック・パラリンピックに向けて慎重に準備を進められ、その成果が着実に上がっているということは、今日のご説明でよくわかりました。本当にありがとうございます。  また、先ほど言った、ここでデイビッド・バウイ氏の話を紹介させていただきます。  バウイ氏は現在、次のようなシステムを導入しています。ボランティアサポートです。新しいボランティアの採用や研修にもボランティアが参加し、新たに加わったボランティアを直接サポートするバディシステム、2人が助け合いながら行動するというシステムですが、これは現在でも成田空港トランジット&ステイプログラムでは実施されていることですが、これを教育委員会と連携をして、このバディシステムで英語のボランティアの数を英語によってふやしていくというのは可能ではないでしょうか。できたらやっていただきたいなと。これは社会人活用の一環としても、学校の中にそういったボランティアの方を取り込んで、実際にプログラム、どういうふうにやっているのか、どんなコミュニケーションを英語でとれば外国の方が喜んでいただけるのか、これは可能じゃないかなと思うんです。  これから都市ボランティア希望者の選考及び研修を控え、実際にオリンピックへの準備が忙しい中、新たな企画の検討が難しいことはわかりますが、これは当市プロモーション課の方にも、ぜひ教育委員会と連携で、もし可能であればやっていただきたいなと。そうでないと、若者の発掘をしないと、今おっしゃっていただいたような年齢層の方々が、5年後、10年後、果たしてボランティアとして継続が可能かというのが非常に心配なところがあります。3年間で1万3,000人近くリピーターが来るというのは、ちょっとすごい企画だと思います。これが絶対に火が消えることのないようにお願いしたいと思います。  それから、あとデイビッド・バウイ氏の最後のほうの話で、デイビッド・バウイ氏は今、小学校のリーダーシップ育成ということで、新たな、先ほども言いましたが、ヤングアンバサダー(大使)プログラムというのも立ち上げて、講演の中で、現在、日本文化や言語など、日本という国について学んでおり、2020年に向けた活動準備をしています。このプログラムがやがて千葉県内の学校での取り組みと何かしらの形でつながっていけばよいと思っていますというのを、昨年9月に成田市で講演をされているんです。  実は、私、このときはまだ教員をやっていたんですけれども、全くバウイ氏がオリンピックに向けて小中学校にこういうメッセージを発しているということは知らず、教育委員会の方にも問い合わせしたんですけれども、やはりこういう話が出たということはわかっておらず、ひょっとすると千葉県の教育委員会のレベルでも、この発言があったというのを認識していないのではないかというのが不安になっています。  一応、成田市内では、久住中学校と小学校が、小規模で1校、1校の学校ですので、連携してこの指定校に当てられて、オリンピック・パラリンピックのボランティア教育等々について、今活動はしているんですが、例えば東京都ですと、これは千葉県は2018年から始まったんですが、東京都はその1年前から、東京都ですからやっているんですけれども、もう5つのプログラムに分けて、市内の小中高、大学、それから特別支援学校、いろんなプログラムを立ち上げて、それでボランティア活動の細分化をして、実際に活動がもうインターネットでホームページを見ると出てきます。千葉県も似たようなことはあるんですけれども、ちょっと活動としては寂しいかなと、正直思います。ただ、今から新しい行事をつくるのは、現場の教員にとっては非常に負担なんですけれども、ですから、ちょっと難しいのかなとは思うんですが、ただ、バウイ氏が一体何を求めているのか、今現在、それが実際に動いているのか、もし要求されたら、こちらからバウイ氏をオリンピック招致のための講演として呼んでおいで、千葉県が何もしていない、特に成田市は知りませんでしたというのは、ちょっとおっかないなということで、今ここに話題に上げさせていただきました。  これらの話も、成田市の議員になってから今週いろんな話も聞きますと、非常にいろいろな問題が山積していて、一人の幸せが必ずしもほかの人の幸せにつながるとは限らないというのは痛感しているところでありますが、ただやっぱり成田市の職員の皆さんは非常によくやられていて、成田市はすごい都市だなというのは改めて痛感しているところでありますが、横の連絡がもしあれば、もう少し市民生活にプラスになるのかなというのは非常に思っているところがあります。  このNARITAみらいプラン政策の前に行われた若手職員による成田市職員ワールドカフェというもの、資料だけ拝見させていただいたんですが、非常におもしろい試みで、これを定期的にやられているのかどうかわからないんですが、もしやられていれば、少なくともオリンピックに向けてどうすべきかということの横のつながりがあるといいんじゃないかなと思います。  例えば、観光プロモーション課のトランジット&ステイプログラムが、学校での、先ほど言いましたが、英語教育や職業体験に組み入れる。若いボランティアの発掘につながる上に、生徒の実践的英会話の練習になる。しかも、町を案内するということで、成田市内の歴史と文化、伝統の再確認、再認識ができる。でも、これは1課ではできず、2つの課の協力が必要になると思います。市場の問題、新市場が出てきていますけれども、恐らく企画されていると思いますが、成田市場をトランジットツアーに組み込む。そこに中高生をボランティアとして採用する。それは旅行者が喜ぶだけでなく、学生は新市場の体験と、それから実践的英会話の訓練にもなる。一石三鳥ではないでしょうか。それから、子供にとっての体験学習はとても大きな教育的効果を生むというのは、もう皆さんもご存じのとおりです。  それから、成田市にある日本語学校、2つ、3つありますけれども、市民課の窓口にボランティアとして採用されてはいかがでしょうか。これはなぜかというと、先日、個人的に訪問した国際医療福祉大学の事務の方がおっしゃっていたんですが、多言語に対応できる窓口の職員の方がおらず、役所の手続が非常に時間がかかって大変であると。そうすると、日本語学校の生徒は、まさに日本語を学んでいるので、多言語対応が可能なんですね。ですから、そういった官と民が一体になった国際都市のような活動は、これも可能ではないでしょうかと思うんです。もしかしたら、外国籍の方々も安心して市役所で手続ができる上に、ボランティアをやった方の中には成田市の役所で働きたいなと思う方が出るかもしれないです。毎日雇用するのが大変でも、月曜日は何語、火曜日は何語というパターンでもあるんじゃないかなと。成田市だからこそできるオリンピック遺産の残し方はたくさんあると思うんです。成田市だからできることはいっぱいあると思うんです。  空港を育てること、それから大学を育てること、それから市場を育てること、それから病院を育てること、青臭いことを言って恐縮なんですが、どれも大切なんですけれども、やはり一番大切なのは人を育てることではないでしょうか。教員やっていましたので、こんな話になっちゃいますが、人を育てて、その自分の住んでいるまちを愛するようになれば、そしてそこで暮らしたいと思える人、若者をふやしていけば、その若者がやがてそのまちを育てることになる。一番いい循環になるんじゃないかなと。ですから、いろいろな観点があると思いますが、人が育って、成田市を好きになる若者をつくりたいなと強く思っております。  すみません、これで私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ...